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加速するモータリゼーション

北京国際自動車工業展開幕 マイカー時代到来へ

 第7回北京国際自動車工業展(モーターショー)が6日、北京国際展覧センター
で開幕した。同展は、1990年から2年に1回開かれている国内で最大規模の国際展。
今回は24カ国・地域の1200社余りのメーカーが参加し、最新モデル550台を出展。
展示会場の面積は約8万平方メートルで過去最大となった。
 同展開催担当の責任者趙海明氏によると、主催者側は入場者を40万人前後と見
ていたが、実際はこれを大きく上回っている。初日から大盛況で、会場付近では
交通渋滞が起き、60元の入場券はすぐに売り切れた。
 世界的メーカーのベンツ、BMW、フォルクスワーゲン、アウディ、ゼネラル
モーターズ(GM)、フォード、トヨタ、ホンダ、日産、シトロエン、ボルボ、
フィアット、現代、起亜などがかなりの陣容で参加している。英国の最高級車ロ
ールスロイス、ベントレーも初めて展示された。
 今年に入り、中国は自動車の関税を大幅に引き下げ、排気量3000cc以上とそれ
以下の乗用車の輸入関税をそれぞれ80%から50.7%に、70%から43.8%に下げた。
WTO加盟に際しての取り決めによると、2006年7月までに中国の乗用車とバス
の関税は25%まで引き下げられ、輸入割り当てが完全撤廃される。市場の段階的
開放で価格が下がり、個人の所得水準が上がっていることから、世界のメーカー
は中国を最も潜在力のある自動車市場と見ている。
 国家情報センターの経済諮問室によると、現在、中国の自動車購入で個人の占
める割合が50%を超えており、マイカー時代に入ったという。国務院発展研究セ
ンターの予測では、中国は自動車の保有率が急速に上昇し、2010年には保有量が
7167万台、年平均伸び率15.2%、うち乗用車が2070万台、同16.3%に達すると見
られている。
 しかし、会場では各種高級車、コンセプトカーが人々の注目を浴びる中、価格
が10万元前後の国産エコノミーカーや20万元前後の中クラスの輸入車を長い時間
かけて見る姿が多く見られた。
 北京市海淀区に住むある男性は、購入資金を用意してからすでに2年間も検討
しているという。性能、価格ともに十分満足できるものが見つからなかったため
だが、現在はフォルクスワーゲンのポロが比較的気に入っており、価格がもっと
下がることを希望しているという。

日産自動車、中国市場の開拓を強化

 日産自動車のカルロス・ゴーン社長兼最高経営責任者(CEO)は5日北京で、
日産自動車が大型ディーゼルトラックの共同生産事業等について中国の東風集団
公司と現在交渉を進めていることを明らかにした。
 ゴーン社長が北京で開かれた特別講演会で明らかにしたところによると、日産
自動車の中国での自動車販売台数は昨年2万5000台に達した。同社は今年、12種
類の新車を市場に投入し、米国とブラジルの生産台数を増加し、中国市場を重点
的に開拓する。
 同日開かれた第7回北京国際自動車工業展(モーターショー)では、日産自動
車からエクストレイス、パラディン、ブルーバードの新車等が出展された。パラ
ディンの新車は日産が中国に設立した合弁企業の鄭州日産自動車公司で、ブルー
バードの新車は東風集団傘下の風神自動車有限公司で生産される。
 日産自動車は1933年に創業し、72年に中国進出、93年に鄭州小型自動車公司と
合弁会社を設立し、2000年に東風集団傘下の風神自動車有限公司と中国でブルー
バードを生産する技術の使用に関する取り決めを結んだ。2001年までにブルーバ
ードの中国本土での生産台数は1万8505台に達している。

上海汽車、GM、五菱が合弁会社設立へ

 中国の自動車メーカー、上海汽車工業(集団)公司、ゼネラルモーターズ(GM)
中国公司、広西柳州五菱汽車有限責任公司は4日、南寧で業務提携に調印した。3
社は9960万ドルを共同出資し、五菱汽車をもとに新会社「上汽通用五菱」を合弁
で設立する。出資比率は上海汽車が50.1%、GMが34%、五菱が15.9%。
 3社の代表は業務提携の調印式で、GMの世界的資源及び技術開発力を生かし、
上海汽車の資金運用力と五菱の低コスト、簡略化の生産・販売プラットホームを
利用し、中国最大規模で世界をリードする国際自動車製造拠点を構築し、合弁会
社は国際的に競争力のある企業になると表明した。
 3社は既に協力体制をスタートさせており、一部の資金を製品の改良に充てて
いる。次の段階では新製品の開発と生産ライン拡大の投資問題を協議する。
 GM中国のフィリップ・ムルトウ会長兼最高経営責任者(CEO)は「合弁会社
はまだ生産する自動車の具体的なタイプは決めていないが、我々は中国の小型車
市場を有望視している。今後、低価格とマイカー市場向けを特徴とし、一般の人
々が最も喜ぶ車を生産する」と述べた。
 資料によると、中国の都市部世帯の約20%、2600万戸がマイカーの購入を希望
している。マイカー購入の奨励が第10次5カ年計画(2001~2005年)の要綱に初
めて明確に盛り込まれた。昨年、中国の小型車の生産は80万台以上に達し、年間
伸び率は20%を超えた。小型車市場は中国でこの2年間にかなり大きく成長し、
潜在力がかなり大きい細分化された市場となっている。
 なお、昨年の中国の自動車生産は246万7000台に達し、うち乗用車は70万台余
り。中国機械工業連合会の予測によると、今年の乗用車生産は80万台以上に達す
るとしている。