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昨年の税収と今後の税課題

昨年の全国税収は1.7億元を突破

 国家税務総局の金人慶局長が14日の国務院報道室の記者会見で明らかにしたと
ころによると、2002年の中国の税収は引き続き好調で、関税と農業税収を除く全
国税収は、合計で1832億元増の1兆7004億元で、前年比12.1%の増となった。
 金人慶局長は、昨年の税収の4つの特徴について紹介した。
1) 税収の国内総生産に占める比率が高まり、前年の15.8%より1%高い16.7%に達し
 た。1997年の11%より5.7%高くなった。
2) 中央レベルと地方レベルの税収が総じて穏やかに成長し、中央レベルが1140億
 元、地方レベルが692億元の増収となり、それぞれ前年比12.3%、11.7%の増とな
 った。
3) 税収のうち主に流通税が増収となった。昨年の国内増値税、国内消費税と営業
 税は1320億元増収の計9789億元(15.6%増)で、総増収額の72%を占めている。
4) 地域間税収の増加幅の格差は徐々に縮小している。しかし、税収規模の格差は
 依然として拡大傾向にある。昨年の東部、中部、西部の税収の全国税収に占め
 る比率はそれぞれ71.8%、16.7%、11.5%であり、東部地区は絶対優位を占めた。
 収入増加幅は12.9%、9.4%、11.1%であり、東部、西部地区の収入増加幅の差は
 昨年より6.3%減少し1.8%となった。
〔中新網1月14日〕

今年中国の税収はGDP成長率を上回る

 中国国家税務総局の金人慶局長は15日、記者会見で、今年の中国経済は昨年よ
り悪くなるはずがないと述べ、ここ数年、中国の税収はGDPと同程度はあるいは
GDP成長率より高くなっており、今年の税収はGDP成長率を上回る勢いで持続する
だろうと予想した。
 金人慶局長によると、昨年の中国経済は8%成長で、成長状況は四半期ごとによ
くなり、今年もこの状況は変わらない。今年の国際、国内の経済環境は昨年より
好転し、中国の経済発展にとって有利である。中国の今年の経済発展は昨年より
低いはずがなく、中国の税収も昨年より低いはずがないとしている。
 税収の徴税管理方面について金人慶局長は、中国税務部門は法律に基づいて税
務を行っており、体制を固め、情報化管理構築の完備を促進し、疎漏を防ぎ、脱
税案件は厳罰を強化すると述べた。
〔中新網1月15日〕

中国は相続税徴収のタイムテーブルを持っていない

 国家税務総局の金人慶局長は14日、国務院報道室記者会見で、いつ相続税の徴
収を始めるかタイムテーブルを現在のところ持ち合わせていないと述べた。
 金人慶局長は記者の質問に対し、国家税務総局は、相続税を所得分配機能の手
段の一つとして研究している。相続税徴収開始は準備万端で始めなければならず、
目下の中国の状況だと実効ある実施はできないとした。
 相続税徴収はまず相続に関する法律概念を明確化することになるが、現在、国
家税務総局の民法及びその他の法律ではこれらの概念についての明快な規定がな
い。したがって、この問題を一つの課題として研究しているところであり、相続
税を開始する時期については現在タイムテーブルを持っていないとした。
〔中新網1月14日〕

昨年脱税は350億 著名人と税について

 国務院報道室は14日午前10時に記者会見を行い、国家税務総局の金人慶局長が
2002年の税収状況と2003年の税収方針について紹介し、記者の質疑応答に応じた。
 金人慶局長は、脱税問題について、昨年特定項目の検査と税収重大・重要事件
の調査を通じて、計350億元の脱税を調査したと述べた。
 金人慶局長によると、今年は脱税防止行為として以下の措置をとるとしている。
1) 徴税管理を強化する。税収の徴税管理を強化するに当たって、まず税務体制
内部の徴税管理責任制を強化し、税務部門の法執行体制を強化する。
2) 税収情報化の構築を強化する。税務部門が随時納税人の納税状況を掌握・監
督できるようにする。
3) 税収査察強化を継続する。特に、税収重大・重要事件の調査、重点分野、重
点税目、重点地区の案件の検査を行う。この方面においては、だれに及ぼうとも
すべての調査を徹底して行い、あくまで処罰する決意である。
 金人慶局長は、昨年の国家税務総局が調査した数名の著名人の案件は社会的に
も一定の反響があったことを強調した。しかし、著名人は著名だから調査が進め
られるのではなく、あくまでその人に脱税の現象と現実があるためである。した
がって、国家税務総局としても、法に基づきこの問題の調査を進める。法律の前
では著名人と一般人は同じであり、著名人に法律上何かの特別優遇措置はあり得
ない。
 逆に、著名人は社会的に引き起こす影響が一般人よりも大きく、社会的に多く
の人の関心と信任を得るし、総じてより多くの利益も受けられる。したがって、
著名人は自分の栄誉を大事にしなければならない。みずからの地位を大事にし、
社会から得るものを理解し、社会に報いなければならない。しかし、著名人は法
律上何ら特殊な存在ではない。
 金人慶局長は今年も著名人の調査をする意向を示している。金人慶局長は、私
には計画を持っていないが、国家税務総局は著名人のこの方面での脱税の手がか
りを得れば、当然調査を継続したいと述べた。
〔中新網1月14日〕

中国の個人所得税の下限800元は変えず

 中国国家税務総局の金人慶局長は14日に開かれた記者会見で、800元の個人所
得税の徴収最低額は中国の生活水準に適応していると述べた。さらにどういう改
革をする必要があるのか、我々はまだ考える必要があるとし、単に徴収最低額の
問題では現在の所得税の徴収の問題を解決できないと述べた。
 金人慶局長によると、個人所得税の徴収最低額の問題について、800元が低いか
高いか、考え方は一つではない。沿海都市、深セン、上海、北京を含め、所得水
準は高くなり、さらに高く差し引くべきだという人もいる。これは理解もできる
が、中国の発展はアンバランスで、多くの地方の一人当たり所得は800元に達して
おらず、その人たちは低くなることを望んでいる。
 燃油税問題については、準備作業が緒についたばかりであるが、時期がポイン
トだ。主にやはり原油の価格の問題がある。現在、原油価格の変動は比較的大き
く、原油価格は高い。このような状況下で燃油税を持ち出すことは、総体的な消
費者の負担が増加することがあっても、経済社会全体に影響を与える。そのため、
国際原油価格市況を観察し、適当な時期を選びこの改革を行うと述べた。
〔中新網1月15日〕

北京海淀区だけで個人所得税が全国の2%を占める

 北京市海淀区税務局が徴収した個人所得税は全国の2%を占めている。
 メディアの報道によると、劉暁慶脱税事件が明らかになり、一カ月以内で北京
税務部門が徴収した各種の追加徴収は1億3800万元に達し、当該案件の海淀区の
取り締まりによって、追徴税ブームが巻き起こった。
 報道によると、海淀区内には多くの文化団体、ハイテク企業や研究機関があり、
芸術家、リッチ、著名人が居住している。このことにより、当該事件で区内の追
徴税ブームが巻き起こった。
 ある人は、劉事件は、全国のリッチへの追徴税の導火線であり、税務局が税収
徴税管理戦役の足がかりである、戦争がこれから始まるだろうと言う。別の評論
家は、著名人であろうと一般人であろうと法律の前では平等である。脱税であれ
ば追徴だけでなく、関係法律による重罰もすべきであると述べた。
 昨年の特定項目の検査と税収重大・重要事件の調査で、脱税額は350億元に及
んだ。
〔中新網1月15日〕