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中国人のキャリア形成と計画

HSBC調査 中国大陸住民の多数は定年退職後も継続労働希望

 HSBCグループが発表した「将来の退職生活」グローバル調査結果によると、中
国大陸住民の多数が法定の定年退職年齢後も引き続き仕事をすることを望んでい
ることが明らかになった。その主要な原因は、自分の生活の充実と経済的な独立
である。
 中国大陸においては、多くの回答者が退職年齢は個人の意思と労働能力で決め
るべきだと考えている。そのうち、自分が適当だと思う年齢が定年退職年齢であ
るべきだとする人が31%、定年退職年齢は個人の労働能力で決めるべきだとする
人が25%であった。
 この結果とグローバル調査結果は一致している。今後について、世界の回答者
の3分の2は、定年退職年齢は個人によって自分の状況に基づいて選択するべきも
のだと考えている。
 「将来の退職生活」は、HSBCグループが高齢化と定年退職問題について行った
世界最大規模の調査で、回答者は2万人を超えた。
 回答は、中国、イギリス、米国、シンガポール、ブラジル等20の国及び地域を
カバーしている。これらの国及び地域の人口の総数は全世界の人口の6割以上を
占めている。
 中国大陸の回答者の多数は、定年退職年齢後も継続して仕事をすることを希望
あるいは必要としている。その理由として、仕事が生活をさらに高めるとする人
が33%、継続して仕事をすることは心身の充実につながるとする人が31%、経済的
要請とする人が13%であった。
 定年退職後の収入について、中国大陸の回答者のうち、定年退職後の生活費用
は自己負担すべきであるとする人が46%であり、子供や家族を頼りにするとする
人は11%にすぎなかった。これは世界の趨勢を反映している。
 世界全体では、自己負担すべきだとする人が43%、子供や家族を頼りにする人
は20%であった。
 HSBC中国地域個人金融業務の楊栄〓総監督は、定年退職後の生活は個人資産管
理計画の重要部分であり、いかに中国大陸住民の定年退職後の経済独立志向を満
たすかは金融業務が直面している新しい課題であるとしている。
注)〓は、「火」を3つ書いた下に「木」
〔上海証券報5月16日〕

珠江デルタの民工は長江デルタよりも劣悪な生存状況

 先般中山大学のプロジェクトチームが「珠江デルタ及び長江デルタ農民工比較
研究調査報告」を完成させた。この報告は、珠江デルタと長江デルタの農民工に
関連情報の比較研究を行ったものである。そこから得られた結論は、珠江デルタ
の民工の生存状況は珠江デルタほどではないということである。
 2005年6―8月、このプロジェクトチームは広東省総工会の委託を受け、珠江デ
ルタと長江デルタの農民工の比較研究を行い、広東、浙江、江蘇で計1000余りの
アンケート調査を行った。この調査は厳格な無作為でのサンプリングを行っては
いないものの、サンプル量は多く、集計結果は比較的客観的で、事実を反映して
いるものだと考えられる。
 調査によると、農民工が出稼ぎをして最初の仕事を見つけるまでに平均26日か
かっている。長江デルタでは21日だが、珠江デルタでは29.7日かかっている。
 調査ではまた、農民工が初めての出稼ぎの仕事を探すときにかかる費用、初め
て出稼ぎをする際に所持する費用、最初の仕事を見つけた際に残った費用を集計
した。
 集計結果によると、珠江デルタの農民工が仕事を見つける際にかかった費用は
平均370元で、長江デルタは353元だった。
 アンケート回答者の総労働時間は平均9.45時間で、珠江デルタの企業労働時間
は9.86時間、長江デルタは9.01時間だった。珠江デルタ企業は日常的に残業が行
われるが、長江デルタ企業は時々か最盛期に残業が行われる。
 全体的に見て、農民工の月平均賃金は993.49元で、長江デルタの月平均賃金は
珠江デルタよりも265.66元高いが、残業を加味すると珠江デルタは長江デルタよ
りもややよい。残業代は珠江デルタは長江デルタよりも低く、通常の残業代は時
給1.96元未満、休日・祝日では時給2.76元未満である。
 今回アンケートを行った民工の半分は仕事前には望ましい月収を設定していな
いが、現在のみずからの条件から設定される望ましい月収は1316.82元としてい
る。
 企業の労働期間についての質問で、「食事時間が決められている」かどうかに
ついては珠江デルタでは51.4%、長江デルタではもっと多い52.9%が「決められて
いる」と回答した。また、「勤務中飲水禁止」「勤務中トイレ禁止」の経験は、
珠江デルタの農民工は長江デルタよりも多く、一部の企業は出稼ぎ労働に対して
比較的厳しいことが見出せる。
 珠江デルタの回答者のうち2.0%は管理者に殴られたことがあり、8.7%は取り調
べられたことがあり、5.3%は窃盗容疑をかけられたことがある。これらのデータ
は珠江デルタがどれも長江デルタより高かった。
 調査によると、戸籍が「面倒に感じる」とする農民工が41.7%で、31.3%の珠江
デルタの回答者は「雇ってくれないところがある」と答えているが、長江デルタ
では19.9%の回答者がこのような困惑があると回答するにとどまっている。
 珠江デルタの農民工の18.9%、長江デルタの農民工の10.4%が「差別を感じる」
と回答している。
 そのほか、眠れない、心身の疲労、泣きやすいか泣きたい、先行き不安、生活
困難、生きていることがおもしろくないといった指標については、珠江デルタの
農民工の方が長江デルタの農民工よりこのような心理的な気持ちを持つ割合が高
かった。〔中華工商時報5月17日〕

中国大学ランキング発表 北京大学、清華大学、浙江大学が3強

 中国科学評価科学センターが14日、最新の中国大学ランキングを発表した。
 重点大学総合競争力ランキングにおいては、北京大学、清華大学、浙江大学、
復旦大学、上海交通大学、南京大学、武漢大学、吉林大学、華中科学技術大学、
中山大学が上位10大学だった。
 一般大学の総合競争力ランキング中、首都師範大学、ハルビン医科大学、東北
財経大学、山西大学、揚州大学が上位5大学だった。
 学科別にそれぞれランキングを見てみると、北京大学は、哲学、文学、歴史学、
理学、医学等でトップだった。清華大学の工学、中国人民大学の経済学、法学、
北京師範大学の教育学、中国農業大学の農学、西安交通大学の管理学がそれぞれ
各学科別のトップだった。
 厦門大学の経済学、会計学、西南財経大学の金融学、対外経貿大学の国際経済
及び貿易、復旦大学の国際政治、北京師範大学の心理学、応用心理学、西安交通
大学の電子商取引、電気工学及びオートメーション、浙江大学の情報及び計算科
学、南京大学の応用物理学、西安電子科技大学の情報セキュリティー、四川大学
の人的資本管理、東南大学の電子情報工学、上海交通大学のバイオ医学工学、武
漢大学のソフトウエア工学がそれぞれ各専攻別のランキングのトップだった。
 科学技術のイノベーション競争力ランキングの上位10大学は、清華大学、北京
大学、上海交通大学、浙江大学、復旦大学、南京大学、華中科学技術大学、西安
交通大学、中国の科学技術大学、武漢大学だった。
 人文社会科学研究競争力ランキングの上位10大学は、北京大学、中国人民大学、
北京師範大学、武漢大学、復旦大学、南開大学、浙江大学、南京大学、中山大学、
華東師範大学だった。
 プロジェクトチームの責任者である中国科学評価研究センター主任の邱均平教
授によると、それぞれの専攻ランキングを評価する際、まず「教授陣」「学生状
況」「教育水準」「科学研究水準」の第1レベルの4指標と、次に第2レベルの18
指標を用いたという。
 今回の大学評価の元データは政府部門の統計データ資料、国内外の関連データ
ベース、政府部門及び大学のホームページ、国家関連発行物、書籍、新聞、内部
資料等の主に4つの方面からのものである。研究者は専門の情報管理システムを
設計し、関連データベースをつくり、大量のデータの整理、統計、計算、ランク
づけを行った。
 この研究センターの提供する資料によると、今回の評価した国内大学は887大
学で、そのうち重点大学は119大学、一般大学は548大学、私立大学は220大学で
ある。今年の大学評価は9つの角度から200のランキングが得られた。学科、専攻
ランキングのほかにも多くのランキングがある。
 邱均平教授は、2006年度大学評価報告の特色は、評価される大学が多く、大学
のタイプもそろっていて、すべての段階に及ぶものであり、各地の大学の教育水
準を比較検討できる国内初のものではないかと指摘する。
 邱均平教授は、この一連の新しい大学ランキングは、政府のマクロ管理にも役
立つもので、関連政策の制定や、投資決定の際の根拠を与え、大学が優位性を発
揮し、問題を見つけ出し、改革の方向性を明確にするのに役立つもので、社会各
界、学生、家長等が大学を深く理解するのに役立ち、自分にマッチした学科・専
攻を選択するのにも役立つと考えている。
 中国科学評価研究センターが研究、発表した大学ランキングは、今年で既に3
回目となっている。昨年11月から、研究センターでは、大学評価研究を基礎に
「中国大学評価報告」「中国大学院生教育評価報告」を相次いで出版している。
 今年、この一連のランキングを発表した後、速やかに「2006中国大学評価報告
―大学入試志望校専攻選択手引」を出版する。〔中国青年報5月15日〕