石炭利用と資源配置
中国国内最大 100万キロワット級火力発電所生産開始
華能玉環発電所4号の超臨界圧石炭火力発電ユニットが順調に生産に入ったこと
で、中国最大の100キロワット級火力発電所は操業開始を宣言した。
この発電所は、中国産の100万キロワット超臨界圧ユニットの火力発電4基という
「巨艦」を擁し、また目下世界において超臨界圧100万キロワット級の容量を持つ
最大の火力発電所である。
華能玉環発電所プロジェクトは中国の863計画による超臨界圧発電技術の導入で
あり、国産化による国家重点建設プロジェクトである。
計画設備は、国産100万キロワット超臨界圧ユニット4基で、総投資は約156億元。
一期プロジェクトで100万キロワット超臨界圧ユニット2基建設、2006年12月に完成、
操業開始。二期プロジェクトで100万キロワット超臨界圧ユニット2基建設、2007年
11月にすべてを完成し、操業開始に着手した。
中国の初めて実施した超臨界圧ユニット建設プロジェクトとして、ユニット4基
は順調に操業開始され、中国は既に今日の世界の先進的な超臨界圧発電技術を掌握
することに成功した。
権威ある専門機関がユニット運行の性能についてテストしたところ、どの技術性
能指標もひとしく設計値に達している。ボイラー効率は93.88%、電力供給に対する
石炭の消耗は1キロワット時当たり283.2グラムである。ユニット熱効率は45.4%に
達し、世界の先進水準に達している。
また、試算では、仮に中国国内の発電所の熱効率が45%のレベルに達すれば、2006
年の中国全国の火力発電所の発電量に基づいて計算すると、年間約2億トン標準炭
の燃焼を減らし、二酸化炭素排出量約5.4億トンを削減するのに相当するという。
国家発展改革委員会等部門の計画では、第11次五カ年期間中において、電力業界
では「以大代小」戦略が実施され、高消費、高汚染の火力発電にかわり、大容量、
高性能、低消耗、低排出のユニットの建設が加速される。〔新華網11月29日〕
中国 大型石炭基地13カ所建設
29日、国家発展改革委員会は初めて「石炭産業政策」を発表し、中国国内で神東、
晋北、晋中などに大型石炭基地13カ所を建設し、石炭の持続、安定的な供給能力を
高める。また、同時に、第11次五カ年計画期間における年産30万トン以下の新規炭
鉱プロジェクトの審査・許可を停止する。
石炭は中国の主要なエネルギーの一つであるが、今日、小規模炭鉱が多く、炭鉱
の配置も合理性を欠いており、資源や環境を破壊する状況がなお根本的に改善され
ていないなど、炭鉱の安全な生産には依然として課題が山積している。
この産業政策では、東部地域の石炭生産規模を安定的に維持し、中部地域の石炭
資源が集中している地域に大型石炭基地を建設し、西部地域の石炭資源探査及び開
発を加速させる。
大型石炭基地は、神東、晋北、陝北、黄隴（華亭）、魯西、両淮、河南、雲貴、
蒙東（東北）、寧東など13カ所建設する。
原則として一つの鉱区では一つの生産主体が開発を行い、生産主体自体は複数の
鉱区の開発を行うことができる。
このほか、第11次五カ年計画期間においては、年産30万トン以下の新規炭鉱プロ
ジェクトの審査・許可を一律で停止し、かつまた石炭産業の参入障壁をさらに明確
にし、それぞれの地域の実際の埋蔵状況にあわせ、石炭産業政策としてそれぞれの
最低規模要求を打ち出す。
石炭化学工業プロジェクトについては、当該産業政策として、水資源が十分で、
石炭資源が集中している地域では石炭化学工業を適度に発展させ、石炭資源がなく、
水資源が乏しい地域では石炭化学工業の発展を制限し、環境が許容しない地域での
石炭化学工業は禁止することを規定する。〔京華時報11月30日〕
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