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エネルギー逼迫とエネルギー利用

中国の地熱採掘可能数量は毎年68億立方メートル

 12日天津で開催された「アジア地熱資源直接利用国際フォーラム」の情報による
と、中国の主要な堆積盆地に埋蔵している地熱エネルギーは736兆キロジュールで、
2500億トンの標準石炭のエネルギーに相当すると推定された。全国の採掘可能地熱
資源は毎年68億立方メートルで、その地熱エネルギーは973兆キロジュール、これ
は3284万トンの標準石炭による発電量に匹敵するという。
 今回のフォーラムはアイスランド国家エネルギー局、中国国土資源部及び天津市
人民政府によって主催されたもので、出席した代表らは世界、アジア地域及び中国
天津の地熱資源、その利用、管理、都市計画並びに地熱の未来展望などについて、
さまざまな視点から深く検討した。
 また、現在中国の地熱資源開発及び利用は既に大体の形ができており、年間地熱
エネルギーの利用量は100億キロワット時、しかも開発利用量は毎年10%弱の伸び率
でふえている。
 中国では、チベット羊八井を代表とする地熱による発電、天津と西安を代表とす
る地熱による暖房、東南沿海部を代表とする地熱療養及び旅行、華北平原を代表と
する地熱による栽培及び養殖などの開発利用の構造を基本的に形成している。
 しかしながら、中国の地熱はエネルギー構成に占める割合が少ないため、地熱資
源の開発及び利用を加速することが当面の解決しなければならない問題になってい
る。
 関係筋の情報によると、今後、中国国土資源部門は引き続き地熱資源の探査及び
評価を強化し、社会に地質に関する情報を提供することによって、市場投資のリス
クを低下させる。
 そして、立法、全面的な管理及び市場行為の規範などを整備することによって、
地質環境保護の監督を強化させる。また、国際協力と交流を行い、外国の進んだ技
術及び経験を取り入れ、中国の地熱資源の開発及び利用を健全的かつ高速に発展さ
せる。〔新華網5月12日〕

安徽省 発電所の一部で損失が深刻 石炭が緊急事態

 まだ夏には入っていないが、安徽では石炭の供給逼迫状況は既に目に見えてはっ
きりしてきている。日に日に石炭逼迫が緊急事態にあることについて、安徽省の一
部の発電所企業の責任者は心配をしている。
 それによると、今年はオリンピックの年であるが、安定的な角度から出発し、発
電所の損失が深刻な状況のもとでもなお、大局を重んじて発電を確保しているが、
もしも政府が積極的有効策を講じなければ、今年7―8月の夏場のピークにおいて、
広範囲での電力供給制限、さらには一部の発電所では石炭不足で発電停止の状況を
排除できないとしている。
 安徽省経済委員会煤電運調度事務室によれば、今年電力企業では軒並み損失が深
刻で、安徽省能源集団が属する発電企業を例にとると、限界以上のフル稼働をして
も、第1四半期は6530万元の損失を出したという。
 目下、安徽省全体の大部分の発電企業ではそれぞれ石炭不足の状況があらわれて
きており、半数以上の発電企業の石炭在庫は7日足らずという警戒ライン以下にあ
る。そして、石炭在庫不足、特に長江沿岸の発電企業が最も深刻で、一部の企業で
はわずか1―2日分しか持たず、石炭不足で発電停止の危険にある。
 記者の調査によると、目下安徽省の長江沿岸の発電所は6カ所あるが、その年間
発電量は安徽省全体の20%以上を占め、それらの大部分は安徽省能源集団公司、国
有持ち株または出資企業が所有している。また、炭鉱から遠く離れていることから、
輸送の緊張が石炭の緊急事態の状況を激化させている。
 安徽省能源集団公司に属する電力燃料有限公司計画経営部の張鵬主任によると、
例年5月は石炭在庫充実にいい季節で、夏場のピークに向けて準備するのだが、今
年の珍しい石炭の逼迫で、既に緊急事態にあるという。
 5月12日現在のデータによると、火力発電所の石炭は既に緊急事態にある。例え
ば、銅陵発電所の2X(Xは乗数記号)30万ユニットでは、1日当たり石炭6500トンを
消費するが、現在の石炭在庫は2.1万トンで、4日分の在庫に満たない。馬鞍山の2
発電所の4X(Xは乗数記号)30万ユニットでは、1日当たり石炭1万トンを消費する
が、現在発電所と港での石炭在庫は2.4万トンで、わずか2日余りの在庫にすぎない。
そして、池州発電所での石炭在庫はわずか9000トンで、ほんの1日半の供給しか賄
えない。ここ数日では基本的にこのような石炭在庫になっている。
 各方面の情報では、今年の発電所の前倒しの石炭逼迫の緊急事態は、主に2つの
原因がある。
 1つは、石炭資源の逼迫である。
 安徽省経済委員会の調査によると、2007年以降中国国内の石炭需要は引き続き旺
盛で、電力、鉄鋼、セメント、化学肥料等石炭需要が大きい産業の生産能力は絶え
ず拡大している。国家統計局のデータによると、2007年の中国の石炭生産量は25.2
億トンで、前年比8.4%増となった。そして、中国電力企業連合会のデータによると、
中国全国の火力発電ユニットの容量は7億キロワット以上に達し、前年比14.4%増と
なった。業界の持続的な成長は石炭の持続的な供給への圧力となる。
 そのほか、昨年以降、全国では炭鉱への安全整理が強化され、一部の炭鉱、特に
地方の炭鉱で多くが生産停止となり、全国で閉鎖となった小規模炭鉱は1万カ所に
上る。このようなことが、今年の石炭供給の逼迫を激化させている。
 安徽省経済委員会によると、目下、安徽内の石炭契約の履行率は70%―80%である。
今年1月の雪災期間においては、電力供給を確保し、政府部門も調整に努め、履行
率は90%まで向上した。しかし、安徽省外の石炭契約の履行率はわずか30%にすぎず、
今年の石炭資源の全面的な逼迫があり、長江上流の省は省外への供給を圧縮している。
 張鵬主任によると、今年の安徽省能源集団に属する発電企業の石炭需要は1600万
トン以上、省内での契約が888万トン、省外での契約が350万トンだという。360万
トンが不足しているが、今年の石炭需給情勢から見ると、不足はさらに増大するこ
とは間違いなく、400万トンを突破するのではないかとしている。
 そして、このような不足であっても、基本的には電力燃料会社と各大手発電所が
石炭を探すことになる。石炭の供給圧力は歴史上まれに見るほどであるのにもかか
わらずだ。
 2つ目が、輸送の緊張である。
 安徽省経済委員会経済運行局の陳保章調査研究員によると、目下安徽の長江沿岸
の電力ユニット容量は既に500万キロワットに近づいていて、1日当たりで5万トン
の石炭が必要である。それは大体貨物列車16回、800車両分に相当する量だという。
 そして、現在、長江沿岸には馬鋼公司、海螺集団、安慶石化等大規模基幹企業が
あるが、これらの企業には1日当たり貨物列車500車両分の石炭需要があり、これで
ようやく企業の供給を保証できる。
 この2つのことが加わり、長江沿岸には少なくとも1日当たり貨物列車1300車両分
の石炭が必要である。運輸の緊張状況は考えるまでもなくわかることである。
〔経済参考報5月14日〕
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―――――――――――――――――――――――――――― 李 年古 著 ―
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