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貿易による繁栄と内需振興の道筋

WTO加盟10周年 輸入は今後5年で8兆米ドル超えも

 胡錦濤国家主席は、WTO加盟10周年ハイレベルフォーラムにおいて、中国はバ
ランスのとれた貿易の発展を一層促進することで、今後5年で輸入総規模は8兆米
ドルを超えることが見込まれると述べた。
 中国の内需拡大戦略実施に伴い、今後5年で住民消費の潜在力が顕在化し、社
会消費品小売総額は年平均15%以上の成長が予測され、2015年に32兆元に達する
ことが見込まれ、中国の市場規模は世界上位に位置する。中国の輸入総規模も、
今後5年で8兆米ドルを超えることが見込まれ、世界各国に巨大なビジネスチャン
スをもたらす。〔聯合早報2011年12月12日〕

2012年は新興経済国向け輸出を重点開拓

 欧米市場輸出の成長減退と中国の賃金上昇の影響を受け、2012年の輸出入の展
望はやや厳しく、新興経済国の輸出市場を重点的に開拓する。
 2011年12月11日、WTO加盟10周年を記念し、初めて「中国の対外貿易」白書が
発表され、記者会見が行われた。商務部外貿司の王受文司長は、メディアの質問
に対し、上記のように述べた。
 欧米経済が引き続き鈍化し、中国の2011年10月期の輸出成長率は15.9%だった
が、これは2カ月連続で前年比、前四半期比とも減少した状況となった。11月期
のデータは12月10日に公表されたが、市場は、このデータが中国の2年来の輸出
で最も最悪であると予想していた。
 王受文司長は10日の記者会見において、輸出成長の減退は、国際市場の需要の
減退を反映したものである一方で、中国の輸出が直面する、賃金、人民元レート、
土地コスト、原材料価格等の上昇といった総合コストの上昇圧力を反映している
と分析した。
 欧米市場は根本的な好転が見られない上に、中国国内の供給コスト上昇の状況
も緩和されないことから、王受文司長は「来年の対外貿易輸出入の展望はやや厳
しい」と評価した。
 しかし、王受文司長は、発展途上国、特に新興経済国の経済成長はやはり悪く
ないので、中国は2012年は発展途上国の輸出を重点開拓するとともに、対外貿易
構造調整の歩みを一層進め、企業のブランドづくり、技術開発、研究開発、設計、
マーケティングルート等の構築を多く支援し、中国の企業の競争力を向上させる
と述べた。
 輸出先を平均的にならすことで、王受文司長は、欧州経済危機がもしコントロ
ールできなくなっても、中国の2012年の輸出は依然として「一定水準の成長」が
実現できると見ている。
 王受文司長は、中国が重点とするのはどの新興市場であるかについて説明をし
なかったが、中国は近年来、アジア新興経済国及びラテンアメリカとの貿易関係
を積極的に強化してきている。〔聯合早報2011年12月8日〕

台湾 今年の対中輸出は9%増目標

 中国経済の成長は鈍化傾向にはあるが、台湾は、今年の対中輸出は9%成長を目
標にし、ECFA後続協議を積極的に推進し、中台両岸の経済貿易活動のためにさら
に有利な環境を創造する。
 国際貿易局の卓士昭局長は、ECFA後続協議は順調に進行中であり、国際貿易局
は既に次回交渉日程及び内容を定め、相手方に連絡しているが、協議の進捗を現
在明らかにできないとした。
 2011年、台湾の対中輸出(香港を含む)は1240.5億米ドルで、対2010年比8.1%
増だった。台湾の年間平均輸出12.3%増を下回り、また輸出に占める割合は2010
年の41.8%から40.2%に減少した。
 成長が鈍化した主因は、人民元のインフレ及び産業構造高度化政策の影響である。
 今年の台湾の対中輸出は、プラスマイナスの要素の影響が交錯する。
 マイナス要素とは、中国経済の引き締め傾向である。
 プラスの要素とは、今年、ECFAのアーリーハーベストのリストの95%が関税ゼ
ロになることである。関税引き下げ効果は大きく、国際貿易局は関係業界ととも
に、第12次五カ年計画及びECFA関税引き下げのビジネスチャンスをかち取るべく
中国を今年の重点開拓市場にしている。
 このECFAの関税引き下げ効果は明らかで、卓士昭局長は、今年の台湾系企業の
優遇関税適用比率(利用率)は大幅に向上し、昨年の21.1%から50%以上になると
予想している。〔中国証券報2012年1月11日〕

台湾 今年のECFAの利用率は5割超え予想

 新しい年も目前となり、中台両岸の往来の成果が伝わってきている。
 台湾の国際貿易局は12月10日、中台両岸が相互に事務所を開設するとのコンセ
ンサスに達し、今年第1四半期には開設されると発表した。同時にまた、中国は
台湾の食品877項目の中国輸入規制を解除した。これは台湾食品の輸出にとって
朗報となった。
 このほか、国際貿易局は、ECFAアーリーハーベスト第2段階関税引き下げで、
リスト中の94.5%が引き下げられ、今年のECFA利用率は保守的に見積もっても50%
は超えるだろうと指摘している。
 国際貿易局は10日、記者会見を行った。
 卓士昭局長は会見の席上、中台両岸の事務所相互開設は、昨年の両岸経済合作
委員会第二次定例会によるコンセンサスで、双方が今年第1四半期発足に同意し
たとした。
 中国政府関係者は、中台両岸対外貿易事務所相互開設について、双方のやりと
りは依然として継続しており、3月末前には開設ができるようにしたいとしている。
 台湾が中国に初めて開設される事務所は多くなく、数も限られているが、台湾
対外貿易発展協会あるいは台湾区電機電子同業公会は含まれる。
 一方、台湾には中国の団体の台湾事務所設立の法制がないため、経済部内部で
は既に「大陸非営利事業台湾事務所設立弁法」を制定し、中国貿易促進会等関連
非営利事業団体の台湾進出のために準備している。
〈ECFA利用率は拡大が見込まれる〉
 卓士昭局長は、昨年末に開催された第二次両岸経済合作委員会で、ECFA利用率
が低過ぎると論じていた。
 昨年のECFA利用率はわずか21.11%だったが、今年のアーリーハーベスト第2段
階で関税引き下げがリストの94.5%に達し、もともと免税されていた加工貿易及
び香港の行政手順改善を除けば、今年のECFA利用率は保守的に見積もって50%を
超えると見ている。
 また、卓士昭局長は、中国側が加工製品はもともと既に免税されていると言及
しているが、これは利用率の分母に参入すべきではないと話している。昨年の中
国の台湾向けのECFA利用率(優遇関税適用比率)は40%で、台湾はわずか21.11%
だった。
 今年、ECFAアーリーハーベスト第2段階関税引き下げが行われたことにより、
リストの94.5%が関税ゼロに引き下げられた。特に、石油化学業、工作機械等中
国向け大口輸出製品が引き下げリスト内にあり、台湾の対中輸出の利益は大幅に
ふえることが望まれる。
 卓士昭局長は、今年のECFA利用率計算の分母を加工貿易部分を除いたものに改
め、減税幅の拡大、香港の関連行政措置の改善を加えると、今年のECFA利用率は
21.11%から少なくとも50%以上に拡大する、詳細な状況は今年第1四半期の状況を
見なければならないが、利用率は半分以上になるかもしれないと見込んでいる。
〈台湾食品の中国輸出規制解除〉
 このほか、卓士昭局長は、可塑剤問題の後、たび重なる交渉を経て、ついに中
国が今年の1月9日から台湾の877品目の食品の対中輸入の規制を解除したことを
発表した。中国を主要輸出先とする食品飲料メーカーにもたらされる利益は大きい。
 新しい規定によると、台湾の877項目の製品を2011年8月1日以降に生産した者
は輸入可能で、そして、残りの5大カテゴリーの食品の輸入でも、生産年月日の
規制を受けない、中国側も、台湾が発行するフタル酸エステル類物質検査報告の
添付必須を求めない。
 台湾政府関係者は、大手食品飲料メーカーは多くは中国を主要市場としており、
中国が輸入規制禁止を解除に同意すれば、台湾食品メーカーにもたらされる利益
は大きいとしている。〔香港商報2012年1月11日〕

第12次五カ年計画末には著作権輸出7000件突破

 中国ニュース出版総局は先日、2012年「一号文件」である「中国ニュース出版
業の海外進出加速に関する若干意見」を発表し、次のように提議した。
▽第12次5カ年計画末、著作権輸出量を7000件以上とし、受け入れと輸出の比率
 を2:1に引き下げ、これの維持に努める。
▽デジタル出版製品及びサービスの輸出金額を10億ドル以上とし、年平均30%以
 上ふやす。
▽刊行物の輸出を1150万部、4200万ドル以上とする。
▽印刷サービスの輸出規模を総額1000億元とし、第12次5カ年計画期間末までに
 ニュース出版業の海外進出政策をより完全なものとする。
▽ニュース出版企業の海外投資額を顕著に増加させる。
▽国際影響力を持つ有名ブランドを育成する。
▽実力を有し、国際競争力を持った大手海外進出企業を設立する。
▽国際的なハイレベルなメディア人材を育成する。
▽海外進出の国際的基盤を整える。
▽中国ニュース出版業の国際競争力、発信力、影響力を強化する。
〔人民日報海外版2012年1月13日〕

2011年の輸出入貿易黒字は前年比14.5%縮小

 税関総署は1月10日、2011年の輸出入状況を発表した。
 税関統計によると、2011年、輸出入総額は3兆6420.6億米ドル(対2010年比
(以下同様)22.5%増)で、年間記録を更新した。そのうち、輸出は1兆8986億米
ドル(20.3%増)、輸入は1兆7434.6億米ドル(24.9%増)だった。
 貿易黒字は1551.4億米ドルで、前年より263.7億米ドル(14.5%)減少した。
 なお、2011年12月の輸出入総額は3329.2億米ドル(12.6%増)だった。そのう
ち、輸出1747.2億米ドル(13.4%増)、輸入1582億米ドル(11.8%増)だった。
 2011年下半期以降、輸出入の成長が低迷しているが、貿易は均衡に発展してき
ている。輸入、輸出の調和のとれた発展で、貿易黒字が年々縮小している。
 2011年、「輸入拡大」政策のもと、輸入増が輸出増を4.6ポイント上回り、貿
易黒字が2010年7.2%縮小したのに引き続き14.5%縮小し、263.7億米ドル減となっ
た。貿易黒字の貿易総額に占める比率は4.3%で、前年比1.8ポイント減だった。
 輸出商品のうち、電気機械製品は1兆855.9億米ドル(16.3%増)だった。その
うち、電器及び電子製品は4457.9億米ドル(14.7%増)、機械及び設備は3537.7
億米ドル(14.2%増)だった。
 従来型の大口商品輸出も安定的に成長し、そのうち、服装が1532.2億米ドル
(18.3%増)、紡績品が946.7億米ドル(22.9%増)、靴類が417.2億米ドル(17.1%
増)だった。
 輸入商品のうち、一次産品は6043.8億米ドル(39.3%増)だった。そのうち、
鉄鉱石は6.9億トン(10.9%増)で、輸入平均価格は1トン当たり163.8米ドル
(27.1%増)だった。大豆は5264万トン(3.9%減)、輸入平均価格は1トン当たり
566.8米ドル(23.7%増)だった。
 このほか、電気機械製品は7532.9億米ドル(14.1%増)、そのうち自動車は
103.6万台(27.8%増)だった。〔中国保険報2012年1月12日〕
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