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PM2.5エコノミー 迫られる汚染減対策

PM2.5モニタリングエコノミー 80%以上は国外製品 下

(前号より続く)
〈市場の暗闘〉
 環境保護部の呉暁青副部長は以前、第12次5カ年計画期間において、中国で1500
カ所余りのPM2.5観測点を建設し、計画前半で20億元を上回る投資をするとして
いた。
 サーモフィッシャーサイエンティフィックの周暁斌・中国環境機器CBOによる
と、設備販売の爆発的な成長は2012年第2四半期から始まり、第4四半期までずっ
と続いているという。
 「我々の統計では、全国範囲で2012年におおむね1000台以上設置した」周暁斌
CBOによれば、74都市を下らない範囲だという。
 米国企業として、サーモフィッシャーサイエンティフィックは2007年から中国
でPM2.5モニタリング機器を販売している。
 「現在設置している機器のうち、80%以上は国外技術の製品である」
 周暁斌CBOによると、PM2.5測定の動きは特に急ピッチで進んでいる。2011年冬
の北方地方の大気汚染により深刻なPM2.5問題を引き起こされてから、2012年第2
四半期に集中調達が始まり、実行までわずか1四半期である。
 一方、機器の研究開発には相対的に時間がかかる。「国外、米国を例にすると
既に大規模に設置されている。機器の研究には5―10年のプロセスがかかってい
るが、技術的に比較的定着し、優位性がある」
 周暁斌CBOはまた、2012年、国内のPM2.5モニタリング設備市場は爆発的に成長
し、今後の1、2年以内にはさらに高い販売量があるはずだと分析している。
 業界関係者は、国内の既存の観測点の数から計算し、2012―2015年の間に、国
内では3000台以上の需要量があると予想している。
 周暁斌CBOもまた「国産価格は10万以内で、輸入設備は30万以上。1台当たり平
均の設備価格は20万で、大体6億元」と計算する。
 これは国内企業が無視できない市場である。実際に、聚光科技杭州股フェン有
限公司、先河環保等「大気関連株」では投資者が絶えず売買に動いている。
 先河環保は2012年の半年報で、国家環境保護の第12次五カ年計画の進展や大気
中のPM2.5やその他新規に増加する測定パラメーター拡張が急速に展開されるこ
とを受けて、会社の業績は成長するとしている。同時期、営業収入は6700万元を
超え、株主の純利益は約1872.6万元で、前年比でそれぞれ7.86%増、4.93%増とな
った。
 周暁斌CBOは、今後の国内製品の市場シェアは上昇し続けると予想している。
 ある国内のPM2.5生産設備企業の責任者は、次のように話している。「今回、
華北の(PM2.5設備)の「パンク」(限界メーターが振り切れる以上の状態)に
ついて、河北のは我々の設備だが、データでは海外と比べても基本的に大きな問
題はないし、現在はリアルタイム報告なので、見たところ、我々の設備でもでき
るかもしれない」。
 いわゆる「パンク」とは、測定設備の指標が最大許容範囲に達成するか超過す
ることである。
 この責任者は、今年、国産設備市場シェアは比較的大きく上昇するはずで、
「これは国家の投資を見る必要があるが、今後、国内製品シフトが見込める」と
している。
 幾つかの現地企業は「脱輸入化」とともに、サーモフィッシャーサイエンティ
フィックのような海外企業の現地化が加速することも期待している。
 周暁斌CBOは、2013年から中国で機器設備生産を始めており、コストに比べて
さらに大きい試練は、さらに速い納期時間だという。それは、中国に適合した製
品を生産しなければならないということである。
 全ての企業がその土地の実情に合わせられるわけではない。事情通によれば、
既に導入した幾つかの国外企業の設備では、中核的な設備が足りないために、測
定されるデータが実は正しくないという。
 目下主流のPM2.5測定技術はベータ線吸収法と微量振動てんびん法があり、前
者の機器には加熱システムがなければ、測定のパラメーター指標の要求を満たせ
ない。国内に持ち込まれた幾つかのPM2.5モニタリング設備には、これら加熱シ
ステムがないという。
〔第一財経日報2013年1月14日〕

杭州PM2.5観測地点の6割で重度汚染 軽度汚染は常態化 下

(前号より続く)
〈北方では石炭で暖をとり、汚染物質が風向きによって杭州に到来〉
 杭州市環境モニタリングセンターの教授級高級エンジニアの洪盛茂氏は、2000
年にPM2.5のモニタリング研究を始め、長年の経験をもとに、PM2.5濃度数値が特
別に高くなる幾つかの状況を総括した。
 第一に、春節前日の大みそかの夜。特に、0時になる15分前、どの家でも花火
や爆竹をすることでPM2.5が集中的に排出され、1平方メートル当たりの濃度は瞬
間的に3000マイクログラムに達する可能性がある。
 第二に、砂嵐の杭州への襲来で、ほこりが舞う天気になる。
 第三に、周辺地域でわらを燃やす(昨年は6月に発生した)
 そして、今回の状況は、季節的な汚染である。
 中国環境モニタリングセンターのウエブサイトに、全国74都市のリアルタイム
での環境大気品質モニタリングデータが出されているが、ここ数日の大部分の都
市のPM2.5濃度は中度、重度汚染に達している。つまり、一度に覆われる範囲が
比較的広く、持続時間が比較的長い地域的な汚染である。
 洪盛茂氏は、冬季は北方では暖房を使い、暖をとるのに石炭を使うので、どう
しても避けようのない季節的な汚染源だと言う。北京、天津、河北といった華北
地域は最も早く汚染に遭遇し、PM2.5濃度数値も3、400、ひどいところでは700以
上にまではね上がり、ネットユーザーは「パンク」と言っている。
 杭州の汚染は、多くの程度がこれら外からの汚染である。この時期、杭州に吹
く風は北風、北西の風で、華北地域の汚染物質も杭州に運ばれ、大気品質に影響
を与えている。
 もちろん、汚染と杭州自身の地理的環境にも関係がある。杭州は3方面が山で
囲まれ、大気環境容量が初期的に不足していて、気象拡散条件が同等の都市、沿
海都市に比較して低い。
 そのほか、杭州市気象台によれば、最近数日の杭州では冷たい空気の影響を受
けず、大気の流れは相対的に滞留状態にあり、汚染物質も拡散しにくくなっている。
 おとといの12日、市区では重度のスモッグがあらわれた。13日には、雨のため
に水蒸気が立ち込め、大気中の微小粒子状物質は固まりになって、水蒸気に付着
して、スモッグを形成した。
〈またスモッグは出るが 大気品質は徐々に好転〉
 杭州市環境モニタリングセンターによると、今後数日、華北、華東各都市の汚
染物質の濃度数値は依然として高いはずだという。杭州は風速が小さいままで、
大気拡散、汚染除去能力が弱いので、汚染はやはり持続するかもしれない。
 しかし、昨13日の霧雨はスモッグを緩和するのには役に立っていて、雨が微量
粒子状物質を一時的に洗い流し、大気も次第にきれいになるという。
 気象部門の予測では、14日早朝にはスモッグはあるが、大気品質はゆっくりと
よくなっていくとしている。なお、今週は弱く冷たい大気の流れの影響で、大気
はゆっくり動き始め、大気品質はひどくはならないという。
〈洪盛茂氏に聞く 軽度汚染は常態化 PM2.5警報は出せず〉
 以前は杭州の空気は悪くないと思っていたけれども、現在はややもすれば中度
汚染、重度汚染になる。杭州の大気品質低下はなぜこんな速いのだろうか。
 昨年11月16日から、浙江では新しい大気品質指数AQIを採用した。以前の古い
大気品質指数APIでは良好とされたが、現在の基準では軽度汚染に該当する、ひ
どいときには中度汚染になる。
 では、中度汚染、重度汚染、あるいは深刻な汚染とは、我々の生活の中で常態
化しているのだろうか。
 軽度汚染は常態化しているかもしれないし、中度汚染、重度汚染は、個別の観
測点では今後も多くなっていくかもしれない。また、モニタリング技術の発展に
伴い、人々の大気汚染物質に対する知識も向上し続け、さらに多くの汚染物質が
組み込まれた評価体系ができるかもしれないし、そうなったら、汚染問題はさら
に目立ってくるかもしれない。
 では、PM2.5濃度数値が高過ぎるとき、スモッグがあらわれることを警報で市
民に注意することはできないのだろうか。
 市環境局はずっとそのような考え方を持っていて、ずっと努力してもいるが、
ただのスモッグとは違い、PM2.5はずっと複雑である。杭州がPM2.5のモニタリン
グを全面展開した時間は短くて、一定のデータが蓄積しないと研究の価値はあら
われない。したがって、短時間のうちにPM2.5濃度数値まで予測することはまだ
できない。しかし、遠くない将来、きっとできるようになる。
〔都市快報2013年1月14日〕

中国は世界一のエネルギー生産大国に

 国家エネルギー局が発表した最新のデータによると、速報値で、2012年末現在、
中国は世界一のエネルギー生産大国になったことが明らかになった。
 全国の電力出力は11.4億キロワット時に達した。内訳は、水力が2.49億キロワ
ット時で世界一、風力が6300万キロワット時で世界一、太陽光が700万キロワッ
ト時に達した。また、原子力発電の建設中施設規模は世界一だった。
 国家エネルギー局の劉鉄男局長は先日閉幕した全国エネルギー工作会議の席上、
2013年、中国は国内エネルギーの有効な供給をふやし、石炭発電の適切な発展、
地域をまたいだ送電ルート建設の加速、シェールガス、コールベッドメタン等非
在来型石油ガス資源の開発強化を図り、年間エネルギー需給全体の安定を確保す
ると示した。
 このほか、さらに新エネルギーと再生可能エネルギーの発展を強化する。年間
出力を新規に水力2100万キロワット時、風力1800万キロワット時、太陽光1000万
キロワット時ふやす。
 2013年国家エネルギー局の重点業務にはさらに、エネルギー体制改革の深化も
含まれており、トップレベルの設計、全体プランの研究、全体計画の改革、工程
表及びタイムスケジュールの明確化、モデル事業の積極的展開を図る。
〔中国証券報2013年1月10日〕
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