CI Image
 
電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
登録  解除    メールアドレス  

特集内容一覧へ

消費重視の中国経済 サービス消費の広がり

バレンタイン カップル旅行で6028元

 バレンタインデーに花を贈ったり食事をすることはもう真新しいことではなくな
り、場所を変えて2人の世界を過ごす、旅行してバレンタインを過ごすことがはや
ってきている。
 バレンタインデー前に無作為抽出調査をしたところ、バレンタインデーの過ごし
方として24%の若いカップルが旅行を選んでいた。バレンタインデーは平日なので、
多くは週末に有給休暇を加えた旅程にしていた。国内旅行と短期の海外旅行が最も
多かった。「ハネムーン旅行」も旅行業界の主力商品となっている。
 なお、今年のバレンタインデーの消費の中心はアクセサリーで、大型スーパーで
はさまざまなアクセサリーキャンペーンが行われ、価格も最大4割引きとなった。
ネット通販でもダイヤモンドのキャンペーンが盛んで、さらに値引きされていた。
現在、一体どこでダイヤモンドを買えば、安心できてしかも安いのだろうか。
 バレンタインにロマンチックな場所を旅行して過ごすことは、中国人カップルや
新婚夫婦のはやりの過ごし方となっている。
 ネット旅行会社の携程旅遊が14日に発表した「2017バレンタインデー旅行消費報
告」では、年齢差18歳以下の異性のカップルのネット旅行予約について分析を行った。
 今年のバレンタインデー旅行のカップル平均費用は6000元以上で、55%は海外旅
行を選び、平均費用は1万2000元以上だった。カップルの中にはモルディブの島を
貸し切って2人きりで過ごす者さえいた。
〈若いカップルの24%は旅行を選択〉
 国内の結婚披露宴と比べて、若い新婚夫婦はリゾートウエディングに興味を示し
ている。
 リゾートウエディング、ウエディングフォト等に関する旅行商品の利用者数は前
期比300%増以上となり、リゾートウエディングの1回当たりの費用は3万2000元に達
した。
 報告では、バレンタインの世界ウエディング旅行ランキングとして、バレンタイ
ンでの告白、プロポーズを成功させたいシングルのために、最もロマンチックな10
大目的地が発表された。
 パック旅行、自由旅行の予約データによると、カップルのバレンタイン旅行の平
均費用は6028元だった。海外旅行の割合は国内旅行を上回り55%を占めた。海外旅
行での2人当たりの平均費用は1万2154元で、60%以上の予約は男性が支払った。
 バレンタインデーでは、90%以上のカップルが5つ星ホテルの個人旅行、パック旅
行を選び、三亜、バリ島等が人気目的地で、スターが結婚式をしたホテルを取り扱
った商品も人気となった。
 バレンタインデーの消費にお金を惜しまない人もいる。
 オーロラのもとで妊娠すると健康な男の子が産まれるといううわさがあり、アラ
スカのオーロラハネムーン6泊8日を予約する人もいた。
 また、島を2人で貸し切れるモルディブ・バア環礁のフォーシーズンズ・ボアバ
のプライベートアイランド4泊6日を予約する人もいた。
 どんな人たちがバレンタイン旅行が好きなのだろうか。
 携程がネット予約されたバレンタイン旅行のデータを分析したところ、異性カッ
プルが56%、同性の親しい友人が31%だった。一人旅をするシングルも寂しくなく13%
を占めた。
〈90、00後カップルの割合が最高〉
 年齢別では、今年のバレンタイン旅行者層は、年齢が両極端に割れた。
 90、00後カップルの割合が最も高く31%で、80、70後が旅行消費の主力で4割を占
めた。
 興味深いことに、年配カップルもこのロマンチックなイベントに参加している。
今年、バレンタインデーを旅行で過ごすカップルのうち、46歳以上のカップルは29%
を占めた。
 お金があり時間がある中高年者が再びロマンを求め、カップルのハネムーン旅行
の重要な消費者層となっている。彼らの子供がネットで予約し、両親の「2回目の
ハネムーン」をプレゼントしている。
 どの都市のカップルがバレンタイン旅行を好むのだろうか。
 カップルの予約数では、上海、成都、北京、広州、杭州、重慶、武漢、南京、深
セン、瀋陽が最もバレンタイン旅行を好む10大都市だった。
 リゾートウエディング数が3倍になったのは、「バリ島の海外挙式で、家族や親
友だけを招きたい」からで、国内の披露宴に比べ、若者はリゾートウエディングを
好んでいる。
 また、多くは、撮影スタジオの中ではなく、現地の美しい景色のもとでウエディ
ングフォトを撮ることを望んでいる。
 この種のリゾートウエディングは、中国国内の結婚披露宴、ウエディングフォト
よりも恐らく高くなく、かえって安い。
 「ウエディングフォト」「リゾートウエディング」の旅行商品のデータを見ると、
今年、バレンタインデーと2月、結婚ハネムーン旅行の予約者数は前期比300%以上
増加し、60%が海外旅行を選んだ。バレンタインデーの海外挙式の平均費用は3万2000元
に達した。
 人気商品の「バリ島アヤナでの海外挙式+4泊6日のハネムーン」では、呉奇隆と
劉詩詩が結婚式をしたホテルで、カップルは水上チャペルで挙式を行えて、専門カ
メラマンによるウエディングフォト、乗り物が英国馬車で、価格は2万元以上。
 今年のネット注文に基づき、報告が発表した2017リゾートウエディング人気ラン
キングは、雲南省大理市蒼山の〓海、フィジー・デナラウ島、ギリシャ・アテネの
ミコノス島、三亜、フランス・パリが5大人気ウエディングフォト旅行先、ギリシ
ャ・ザキントス島、ラスベガス、バリ島、ハワイ、モルディブが5大人気リゾート
ウエディング旅行先だった。
〈バレンタインデー旅行先 島が40%〉
 バレンタインデー旅行で最も選ばれた場所はどこだろうか。携程の報告では2017
年バレンタインデー旅行目的地ランキングも発表された。
 国内では、三亜、廈門、昆明、麗江、周荘、九寨溝、成都、ハルビン、北京、シ
ーサンパンナの人気が最も高く、旅行者の好みはロマンチックな場所、暖かい島や
自然環境がよい場所に偏在している。
 海外旅行では、タイ、日本、韓国、インドネシア、モルディブ、シンガポール、
マレーシア、ベトナム、アメリカ、フィリピンが上位10カ国だった。島はバレンタ
インデーで最も人気の目的地で、バレンタインデー前後の海外旅行では島が40%近
くを占めた。
注)〓は、さんずいに「耳」
〔大洋網―広州日報2017年2月15日〕

2016年消費市場最大のハイライトは自動車 消費グレードアップへ

 2016年、販売が最も好調だったのか――商務部が出した答えは自動車だった。
 先日、商務部市場運行司の責任者はメディアに対し、2016年の中国消費市場運営
状況について語った。
 2016年の自動車消費は高成長を実現し、年間の自動車販売は2800万台を超え、消
費市場最大のハイライトになった。
 自動車消費は2016年に新勢力としてあらわれた。その主な原因は、小排気量自動
車の購入税を半減する政策と上位機種の買いかえ需要増加がともに推進されたこと
による。
 他方、飲食、旅行を代表とする大衆サービス消費もまた2016年の消費ハイライト
となった。
 2016年、中国の飲食収入は3.58兆元、前年同期比で10.8%増加し、伸び率は商品
小売より0.4%高かった。国内旅行者数も前年同期比で約11%増加し、旅行収入も約14%
伸びた。
 消費のグレードが上がり、消費者は生活の質とセンスを上げることにより金銭を
使うようになっており、消費内容も商品の購入からサービスの購入がさらに多くな
る方向へと変わってきている。飲食娯楽、文化レジャー、健康介護消費は引き続き
盛況である。
〈商品消費からサービス消費へシフト〉
 中国人の消費パターンはまさに重大な転換期にあり、これまでの商品消費の習慣
から、サービス重視と品質の選別へとシフトしている。
 国家統計局データによると、品質消費、エコ消費、ファッション消費などの消費
グレードが高い商品の販売がハイライトとなっている。
 2016年、スポーツ用品は昨年と比較して13.9%増加し、社会消費小売総額を3.5%
上回った。通信器材は12%の比較的速い成長を維持した。
 住民収入水準が引き続き向上し、消費観念の転換、消費構造が改善していくにつ
れて、人々のサービス消費需要は広がりを見せ、教育研修、医療衛生、ヘルスケア、
文化娯楽、レジャー旅行等のサービス消費は新たな消費テーマになっている。
 旅行、映画などの娯楽レジャー体験消費は旺盛な局面を見せている。
 国家観光局の見通しでは、2016年、中国の旅行収入総額は4.69兆元で、昨年より
13.6%伸びた。そのうち、国内旅行収入額は3.9兆元に達し、国内旅行者数は延べ
44.4億人を超えた。
 万達電影院線によると、2016年、同企業の映画鑑賞者数は延べ1.85億に達し、昨
年より22%増加した。興行収入は76億元を達成し、21%増加した。
 「品質は2016年の消費のもう一つの大きな特徴になっており、人々はもはや「超
人気商品」に便乗、追随せず、「ニッチ」で「合理的」が次第に人々の買い物習慣
となっている」
 中国貿易促進会研究院国際貿易研究部の趙萍主任は、「理性的で分散化する消費
理念は、消費の成長をさらに安定させ、同時に高品質、高技術商品の価格が上がり、
消費総額の上振れに寄与している」と見ている。
 各種消費財のうち、自動車消費は2016年の最大のハイライトになった。
 2016年の年間自動車販売は2800万台を超え、前年同期比で13.65%増加し、伸び率
は昨年より9%増加した。自動車売上高は10.1%増加し、伸び率は4.8%増加した。
 そのうち、新エネルギー自動車の販売は50万台を超え、2年連続で売上高は世界
一となった。SUVの販売量は50%近く増加した。
 自動車販売の増加を受け、石油及び製品販売の伸び率もマイナスからプラスへと
転換し、年間売上高は1.2%増加し、伸び率は昨年より7.8%増加した。
〈今年の消費成長は10%超見通し〉
 現在、中国の消費規模は引き続き拡大し、消費構造は加速的にレベルアップし、
消費の貢献度は引き続き向上するという新たな発展段階に入った。
 2016年後期は、中国の新型工業化と供給側改革の加速的推進に従い、中間層のボ
リュームは引き続き大きくなり、都市化率は着実に向上し、消費は依然として比較
的大きな成長スペースがある。
 国家統計局のデータによると、2016年、社会消費品小売総額は33兆元を突破する
33兆2316.3億元に達し、昨年より10.4%成長し(名目ベース)、消費の経済成長に
対する貢献率は引き続き向上している。
 2016年、最終消費支出の経済成長に対する貢献率は64.6%となり、2015年より4.9%、
2014年より15.8%高かった。
 業界関係者の多くは、2017年の消費好調は継続し、成長率は10%以上を維持する
と見ている。
 「2017年全体は安定成長傾向で、経済は依然として下降的圧力に直面しているが、
消費の安定性は比較的よい」趙萍主任は、収入以外に、習慣、文化、心理的影響が
長期的には消費に影響する決定的要素だとしている。
 2017年の消費市場は依然として比較的穏やかで速い発展態勢を維持すると見込ん
でおり、年間消費は引き続き2016年の10%くらいの伸び率を続けると予想している。
 交通銀行チーフエコノミストの連平氏は、現在、中国の経済成長は外需依存が弱
まり、内需依存が増加していると見ている。
 大量に消費増加を促進する政策は次第に効力を発揮し、供給側改革が消費増と消
費のグレードの上昇を促進している。ITの発展が消費意欲と消費マインド上昇を促
進している。物価水準の上昇は消費の名目成長に対して上昇作用を引き起こす。2017
年の消費増加は10.2%になると予想している。
 中国の消費成長の長期的傾向に対して、国際機関も同様に楽観的予測をしている。
 「エコノミスト」研究院のデータによると、2030年までに、中国の低収入グルー
プは2015年の37%から11%に下降すると見込まれ、年収20万元以上の収入グループの
比重は2015年の4.5%から14.5%に高まると予想している。
 ボストンコンサルティングのデータも、2020年までに中国の消費市場は6.5兆米
ドル規模に達すると予想している。
〔毎日経済新聞2017年1月23日〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━