大学入試首席合格者の商業的価値
中国1400年余の科挙殿試の首席合格者文化は過去の歴史となるのか
数日前、教育部は「大学入試首席合格者」(状元)、「大学入試合格率」、「高
得点受験生」などを発表、公表、推測することをいかなる形式においても固く禁じ
ると通達した。
「大学入試首席合格者」は、これにより再び世論の中心となった。
長年にわたって、「大学入試首席合格者」は高く評価され、その商業的価値は飛
躍的に高まっている。「首席合格者」をコンテンツとした首席合格者チャットルー
ム、首席合格者エッセイ、首席合格者講座等が次々と出現し、完全な産業チェーン
を形成するに至り、既に正常な教育や人材選抜の意義から逸脱してしまっている。
「大学入試首席合格者」の発表を禁止する規定は、高得点の一方的な追求、受験
教育化といういびつな教育概念を改め、よい成績を特別化して商業資源とする行為
を取り締まり、教育を「人間の育成」本位に戻すことを目的としている。
「大学入試首席合格者」の盲目的な追求を抜本的に払拭するには、人材選抜の評
価基準を改めることが基本的な手段である。教育行政上の業績観の間違いを改め、
ポイント信仰やランキング信仰を拒否し、多様でオープンな視点から、いろいろな
可能性の人材を大事にすることが学生の成長過程にさまざまな選択肢を提供する。
〔中央人民広播電台2021年2月9日〕
|