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アフターコロナを見据えた旅行会社のライブコマース

若者に接近 携程がライブコマースで新しい扉を開く

 若者に接近し、商品と収入を多様化を図ることは、企業の自助努力や新しい道を
模索において重要な方向性である。
 昨年3月、オンライン旅行会社の携程の梁建章董事局主席は、アトランティス三
亜ホテルで、人生初のライブコマースを開始した。比較的低価格でハイスターホテ
ルをキャンセル料不要で先行販売を行った。誰もが想像していなかったのは、この
上場企業のトップともあろう人が、謙虚にレンズの前で1時間もホテル商品を直接
勧めていたことだ。
 話題性のある宣伝、通常よりすぐれた価格設定、気持ちを動かす言葉といった組
み合わせで好調な滑り出しを見せ、梁建章首席の初めてのライブコマースは1時間
に1000万元のホテル商品を売った。
 このホテル商品の先行販売をメーンとする携程「Bossライブコマース」は、観光
商品の持つ「ライブコマースの商品になりにくい」「単価が高く、頻度が低く、需
要が少ない」等の固定観念を打ち破っただけでなく、業界全体に「指標」をつくり、
ライブコマースを見て、人に勧めることもできるし、欲しくなって買うこともでき
るようにさせたと言える。
 このような取り組みが、多くのホテルや旅行会社のコロナ渦からの回復を助けて
いる。
 2020年末現在、携程のライブコマースは118回行われ、2億人の消費者がライブコ
マースで旅行を予約した。携程の先行販売の総GMVは40億超、ネットワーク全体の
露光量は62億元超。ライブコマースでの再購入率は41.5%、1件当たりの最高注文金
額は11.8万元だった。〔2021年10月1日〕

女性インフルエンサー ライブ配信中に服毒自殺

 10月15日、インターネットインフルエンサー「羅小猫猫子」はライブ配信中に服
毒自殺を図った。ネットユーザーが祭り状態になる中、パラコートを一気飲みし、
最終的に、救急処置も間に合わなかった。
 この日の夜、彼女の仲のよい友人がSNS上で救急搬送後の詳細を明らかにし、最
終的に救急処置に失敗し、「羅小猫猫子」が残念ながら亡くなったと発表した。
 午後4時ごろ、友人はSNSで、インターネット警察が羅小猫のライブ動画中の自殺
の件に関与しており、現在調査中であることを明らかにした。その後はコメント欄
で、羅小猫はまだ救急処置中で、肺移植を待っているとしていた。
 その間、羅小猫は一度意識が回復したが、農薬を飲むことによるダメージが大き
過ぎて、肺や胃が脱水症状の病変を起こしており、移植できる肺が見つからないと
した。
 夜8時を過ぎ、病変がひどかったのか、マッチングできる肺がなかったのかわか
らないが、その友人は、「救急処置を諦めた」と発表し、その後「羅小猫猫子」が
亡くなったと発表した。
 多くのネットユーザーは、羅小猫が亡くなったというニュースに悲しみと怒りを
覚えた。
 羅小猫は生前、ネット上での暴力に長い間遭っており、亡くなった時には、彼女
の死は「未成年に悪影響を与える」と責める人さえいた。
 その友人はそれに対し、「あなたは人間か」と怒りの声を上げた。
 ネットユーザーは、その友人が、未明の時間に投稿したものの、数秒で削除して
いた動画を見つけ出した。
 その動画は、生前の羅小猫の様子と思われ、彼女が病院のベッドに横たわり、表
情はぼんやりしていて、容体は既に悪い状態になっていた。羅小猫の母親がベッド
の端で羅小猫に覆いかぶさり泣いていた。
 その友人はこれに怒りに満ちたメッセージを書き添え、羅小猫のボーイフレンド
である趙羅林と李不在の2人にリプライしていた。「良心の呵責にさいなまれない
のか、家族を破壊する、心ない人だ」。
 この元彼氏の趙若霖といえば、羅小猫と2人のカップル動画で知っている人も少
なくない。以前、2人は関係がよく、ラブラブぶりを公開していた。しかし、今年4
月ごろに別れていた。
 別れた後、羅小猫はずっと正体不明のネットユーザーからの誹謗中傷を受けていた。
 失恋しネット上での誹謗中傷を受け、彼女がこの間どれだけひどい時間を過ごし
ていたのかは想像できる。
 14日午後、つまり羅小猫が亡くなる前日、彼女は「これが多分最後の動画になる、
ずっとおつき合いくださってありがとう」というメッセージを添えた動画を投稿した。
 動画では、彼女が長い間うつ病を煩っていること、2カ月以上病院に入院してい
ること、以前は楽しそうに見せていたが、最近は本当にそういうふりもできなくな
ったことを明かしていた。
 そして、ライブ配信中に服毒自殺を図ったのである。
 今回のライブ配信中、彼女は誰かを待っているようで、何度も「彼がまだ来な
い」と言い、鏡に向かって涙を流していた。
 それから、彼女は意を決したかのように、黒い液体を一本取り出し、一気に飲み
干した。飲んだ後、彼女は自分の首を手で押さえ、とても苦しそうにしていた。
 当時、多くのネットユーザーは、何か状況がおかしいと感じ、飲みないようにと
なだめていた。
 腹立たしいことに、ライブ配信中にやじ馬がいて、「飲め飲め飲め飲め飲め飲め
飲め」と彼女をあおったのである。
 これがラクダの背骨を折った最後のわらだったかもしれないが、最終的には「羅
小猫猫子」を死へ追い込んだのだ。
 今回の事件において最もぞっとしたのはネットユーザーの無関心さである。
 人の心の無関心さはこの社会の最大の悲しみである。
 これが「ネット暴力」であることは間違いないが、そのときその暴力を振るって
いたネットユーザーは、自分の行為の深刻さと起こり得る結果を全く意識していな
かった。
 その後、すぐ逃げて、知らないふりをし、彼女の自殺と自分との関係を否定し、
自分が原因で人が死んだことを否定した。
 立場を変えて考えてみて、もし現在ライブ配信中の人があなたの娘だったら、騒
ぎ立てただろうか。
 魯迅は100年前にこう書いている。「実は、機会に乗じて騒ぎ立てる人の数は今
年も去年も変わらない」
 この言葉は今日でもなお使えて、やじ馬が騒ぎ立てたり、あおったりすることは
永遠になくならない。
 下らないやじ馬が、絶望している人が生と死の間で迷うのに引きつけられ、騒ぎ
立てている。
 インターネット時代になり、こうした騒ぎはエスカレートし、現場のやじ馬が叫
ぶほか、その場にいなくても祭りを逃したくなく、スクリーン越しにからかったり、
あざ笑ったりするようになった。
 2014年には四川で青年の小曾が微博のライブ配信で自殺し、その後のライブ配信
プロセスで、数万のシェアやコメントを集めた。
 多くのネットユーザーからのメッセージはフレンドリーではない。「ほぼ毎秒、
何人かコメントを残し、見物するか、あるいは彼を刺激する」
 リアルの小曾を知る海南のネットユーザーは、小曾の電話は電源を切っているこ
とに気づき、小曾の母親に知らせ、瀘州警察に連絡した。小曾の叔父が部屋のドア
を壊し、家族や警察が現場に入ったときには、彼は既に意識を失っていた。ほどな
く、小曾は病院で息を引き取った。
 自殺者は人生に何の未練もなくなったのではなく、ときには愛情のあるまなざし
で呼び戻せることがある。
 しかし、自殺する人が往々にして遭遇するのはどちらかといえば無関心なやじ馬
で、そのちょっとした言葉は、彼らの最後のわずかな生への希望を破壊することに
十分となる。
 悲劇をつくり出すのは、当事者の経験が重要な原因であるが、やじ馬の暴力もラ
クダの背骨を折る最後のわらとなる。
 もし、やじ馬のからかいやあおりがなければ、別の結末があるかもしれない。
 法律は最も低い道徳であり、道徳は最も高い法律である。
〔騰訊網2021年10月17日〕