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相互往来とビジネスチャンス

ソニー前CEO 日本企業は中国企業に負けた

 日本の「プレジデントオンライン」サイトの4月13日に掲載された「だから中国
企業に負けるようになった ソニー元CEOが危惧する日本企業の「官僚依存」とい
う大問題」では、官僚依存で日本経済が低迷したころ、中国は安価な土地と労働力
コストをもとに「世界の工場」となり、世界の製造業の主役となったとしている。
 筆者によると、現在の日本が経済の停滞から抜け出せない最大の原因は、戦後の
ものづくり神話から抜け出せていないためだとしている。
 伝統的な製造業の論理は、新しいテクノロジーを自分で開発し、それを使った製
品をつくれば、みんなが夢中になって買ってくれるというものだった。製品がヒッ
トすれば、大量生産してコストを下げて、継続的に利益が出せるようになる。
 しかし、今のインターネットの時代は逆で、製造業はユーザーの声に耳を傾け、
どのような製品やサービスが欲しいかを理解し、既にある技術を組み合わせて研究
開発をすることになる。しかし、多くの日本の製造業企業は、このような研究開発
や製造への考え方の変化に適応できていない。
 筆者は日本でより中国での方が有名で、請われて多くの中国企業のコンサルティ
ングをしている。
 中国では、「OMO」(オンライン・マージズ・ウィズ・オフライン)という言葉
がパワーワードになっている。その意味は、オンラインとオフラインの融合であり、
ハードとITを融合させて、新しいビジネスモデルをつくるということである。
 中国人のビジネスマンは、「中国にはものづくり企業があり、IT企業もある。両
者がぶつかれば大きなビジネスチャンスになる」と筆者に言う。しかし、日本では、
こういうビジネスモデルはほとんど聞かない。日本は現実をより真摯に受けとめて、
製造業の新たな枠組みをつくるべきである。
 筆者がソニーの経営を始めてから今まで、日本の官僚支配の問題は少しも改善さ
れていない。日本には、日本の戦後の高度経済成長の軌跡は通産省(経産省)の主
導によるものだという神話があり、民間企業が官僚の指導を請う構図がつくられ、
この構図が現在まで変わっていない。
 2021年4月には、当時の菅義偉首相が米ファイザー社の最高経営責任者と会談し、
ファイザー社に日本へのワクチン供給をふやすよう要請するということがあった。
本来は厚生労働省がやるべきことであったが、非常時に首相も頭を下げることにな
ったのは、結局、日本には国産ワクチンがなかったからである。
 現在、日本企業が新しいことをしようとするとき、まず公的な判断を仰ぐのでは
なく、政府が何らかの判断を下さなければ、何もしようとしなくなっている。日系
企業が官僚依存を改めなければ、現在直面する問題を解決することは難しいと筆者
は考える。〔環球時報2022年4月15日〕

お見合いマッチングの難しさ

 毎年2月から3月にかけてお見合いマッチングがよく話題になるが、これは多少は
春節やバレンタインデーの影響を受けている。年長者の心配や同調圧力で、それま
ではシングルで楽しく過ごしてきた人であっても、抵抗できなかったり、自分を疑
ったりして、お見合いマッチングの流行に流れてしまう人は少なくない。
 2月19日、ユーザーにお見合いマッチングについて嫌なことを話してもらったと
ころ、ユーザーの雅麗さんは、お見合いマッチングは自信を持っている人の人生を
疑わせるという、多くの人が遭遇するジレンマを話してくれた。
 他のユーザーの意見は以下のとおり。
 (@大道無形)今、お見合いマッチングが難しいのは、自己評価が高くて、他人
を見下している人が多いからではないか。
 (@大石胸)お見合いマッチングは商業化された市場であって、期待は持たない
が、男女の会話力を鍛えられれば、好みの基準を定量化できる。
 (@獅子山下)私が出会った人たちは、自分の人生観や人生の追求に物すごく自
信を持っている人ばかり。考え方の一つ一つについて、お互いの考え方が合致する
かどうかをすぐ知りたいが、忙しくて互いを多く知る時間はない(し、その意思も
ない)ので、自分の考え方で他人の考え方や言葉を解釈することになり、結局のと
ころ、忙しいということである。
 (@Kexin、)主に年長者との関係で、写真を見て思うところがなければ行きたく
ないが、年長者が紹介者のメンツが立たないと行かせられることがあった。お見合
いが終わって私は何とも感じなかったが、年長者は条件が合致していると思ったの
か諦めてくれず、私の気持ちを無視してつき合いを続けるように催促してきた。
 お見合いマッチングの運営モデルは基本的に仲介サービスであり、苦痛さは根本
的に情報が非対称であることにある。親類や友人の紹介は往々にして「優秀」と言
われ、プラットフォームでのお勧めは一般的にはマッチングの速さが強調されるが、
第三者評価は自分の好みとはリンクしていない。
 主流のマッチングは数式がはじき出している。理想の相手を紹介する際に、身長
や体重、干支や星座のほか、通常なら学歴、仕事、収入、不動産ですぐにマッチン
グさせる傾向がある。大学内でお相手を探すのは商品取引のように、価格、リスク、
期待を考慮すると話す人もいる。
 計算上、人が他人に恋をする確率は5億分の1、パートナーになる確率は15億分の1
である。こんなに小さな可能性の中で、お見合いマッチングで1人を知っても、そ
の分母を1減らしただけで、計算結果への影響は細微なものにすぎない。最後の決
め手は、実はやはり不思議な縁である。
〔第一財経2022年3月14日〕