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W杯カタール大会と中国的要素

ワールドカップ・カタール大会の「中国的要素」

 ワールドカップ・カタール大会では、随所に「中国的要素」が見られたが、これ
は中国のサッカーファンにとっては特別なことに映った。
 11月9日、カタール中央銀行は2022年ワールドカップ・カタール大会特別記念紙
幣を発行したが、その図柄には中国企業が建設したワールドカップのメインスタジ
アムも含まれていた。
 2016年11月、中鉄建はルサイルスタジアム建設プロジェクトを落札した。中国企
業が設計施工のゼネコンとしてワールドカップメインスタジアム建設に参加するの
は初めてのことである。このスタジアムは、カタールの首都ドーハから北へ15キロ
のところに位置し、観客9.2万人を収容可能で、2022年ワールドカップの準決勝、
決勝、閉会式等の重要なイベントと試合が行われる。
 ルサイルスタジアムのほか、複数のスタジアムの建設でも中国が参加した。
 中国製のサッカーボール、ユニホーム、バックパック、大会記念のお土産などワ
ールドカップ周辺の商品も現地の専門店舗で販売され、大変な人気になっている。
 中国のジャイアントパンダの京京と四海が10月19日にカタールに到着し、4週間
後の11月17日に一般公開となった。
 また、3人の中国人審判員がワールドカップの審判員リストに名を連ねたが、こ
れは男子サッカーワールドカップで初めてだった。
 また、中国企業計4社がワールドカップ・カタール大会のスポンサーとなり、今
回のワールドカップのために世界最多の約13.95億ドルを投じている。また、中国
のサッカーファンが5000枚から7000枚の大会チケットを購入しており、人々の生活
水準が全体として向上したことを示すことになった。
 しかし、ネットユーザーからは、「パンダさえカタールに行ったのに、サッカー
選手は行かなかった」という声もある。サッカーの中国代表チームは、現在(2022)
年のワールドカップ・カタール大会の地域予選で敗退し、大会参加資格とは得られ
なかった。
〔騰訊網2022年11月22日〕

中国留学発展報告(2022)に見る留学トレンド

 全球化智庫(CCG)と中国銀行が共同で研究、作成した「中国留学発展報告(2022)」
が、社会科学文献出版社から出版された。
 以下、「中国留学発展報告(2022)」のポイントである。
 第一に、大きな変化がある中でも、留学は依然として増加の勢いを維持している。
 ユネスコの統計予測では、1999―2019年、国をまたいで移動する世界の学生は約2
倍に増加した。
 第二に、留学産業は、依然として留学生受け入れ国の基幹産業の一つである。
 留学目的国はさまざまな措置を打ち出し、留学の発展を支援している。
 第三に、中国は依然として最大の留学生供給国であり、また、インドを代表とす
るアジア諸国の海外留学生が急激に増加している。2019年に中国から海外高等教育
機関に留学した留学生は106万1511人で、2位のインド46万1792人を約60万人上回り、
世界一の座にある。
 第四に、ハイレベルで、実用的な分野の留学生が明らかに増加した。
 大学院で学ぶ留学生の割合は、学部で学ぶ留学生の割合よりも高いが、それは、
新型コロナの流行において、若い年齢の留学が理性的になった、大学院において国
外への移動が多くなったからではないか。
 第五に、中国から海外へ留学する留学生数は依然として増加しており、今後はよ
り多くの中国人留学生がヨーロッパやアジア諸国にシフトする可能性がある。
 「中国留学発展報告(2022)によると、2019―2020年度、中国は依然として最大
の留学生供給国であり、100万人近くの学生が海外の高等教育機関で学ぶ。留学先
の上位5カ国は、アメリカ、オーストラリア、イギリス、カナダ、日本である。
 2020―2021年度、アメリカの中国人留学生は2019―2020年度比14.6%減となり、
ここ10年で初めてのマイナス成長となった。同様に、オーストラリアの中国人留学
者数は2年連続で低下し、2020―2021年度の減少幅はそれぞれ9.9%と11.9%だった。
 今後、留学を計画する中国人学生は留学環境やビザ政策がより友好的な地域に目
を向ける可能性があり、留学需要はヨーロッパやアジア地域にシフトする可能性が
ある。
 世界的なコロナ流行状況が徐々に明らかになれば、アジア地域内の留学には比較
的大きな成長潜在力があると予想され、欧米諸国に留学していた中国人学生は日本、
韓国、シンガポール等にシフトする可能性がある。
 第六に、留学の専攻は、依然としてSTEM分野とビジネスが好まれ、一部のデリケ
ートな分野は制約を受けるかもしれない。
 ここ数年の学年では、中国からアメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、オースト
ラリアへの留学生は主にSTEMやビジネス、社会科学を専攻し、人文、芸術等の分野
の留学生もふえてきている。現在、中国人留学生の専攻の選択は、受け入れ国のビ
ザ政策の影響を受けている。
〔朗途留学資訊2022年11月11日〕