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中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見！
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
電子マガジン《中国最新情報》　　No.275　2004年9月21日
発行： 《中国最新情報》編集部　http://www.jckc.com
登録：http://www.jckc.com/nweek/view.php
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●中国電子情報産業　9月15日　第42号発行中！
　　　　　　　http://www.jckc.com/dc/index.htm
●中国経済週刊HPのアドレスはこちら！
　　　　　　　http://www.jckc.com/eweek/index.htm

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集：企業の強さとランキングの関係】
●中国企業上位500社中18社が赤字
●IT大富豪ランキング　5人でIT総財産の50%
●中国私営企業納税ランキング　フォーブス富豪は1人
●中国私営企業納税ランキングは企業の資本力を示す

┏【国内政策】
●公務員の灰色収入に決別　間接補助から直接補助へ

┏【「中国電子情報産業」第42号　目次】
■特集1　スクープ　制定中の新しい半導体産業政策の要旨
■特集2　中国携帯電話メーカー大量在庫の窮地
■Key Person Interview　徐立華　波導CEO
■News this bimonthly
■Tables & Graphs
■市場
■追跡レポート　中国独自次世代DVD標準
■日本企業
■政策と法規

┏【経済データ】
●外国為替(9月21日)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌◎回◎回◎―　　　JAIMS中国IT視察セミナー合同企画　　　―◎回◎回◎┐
　　　　【　JAIMS特別講義　中国ビジネス文化について　in 上海　】

☆講義　「中国ビジネス文化について」
☆講師　李年古（日中ナレッジセンター）

★日時　　　2004年10月19日(火)　9:00―17:30（講義後、懇親会有）
★場所　　　逸和龍柏飯店　セミナールーム（予定）
★募集人数　10名
★参加費用　お一人様2,000元
★締め切り　2004年10月12日(火)

★お問い合わせ（JAIMS）
　TEL:　(+81)044-754-2475
　e-mail:　kawasaki.kouich@jp.fujitsu.com　okamoto.yoshiko@jp.fujitsu.com

└◎回―回◎回―回◎回―回◎回―回◎回―回◎回―回◎回―回◎回―回◎┘

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……【特集：企業の強さとランキングの関係】………………………………………
●中国企業上位500社中18社が赤字
　9月5日に重慶で発表した2004年度中国企業上位500社ランキングによると、ラ
ンクインした上位500社のうち、18社が合計67億元の経常赤字を出していること
がわかった。
　そのうち、赤字を最も多く出している10社は、海航集団有限公司（12.4698億
元）、瀋陽鉄道局（12.1791億元）、中国兵器装備集団公司（8.8380億元）、ハ
ルビン鉄道局、中国網絡通信集団、中国南方航空公司、広州鉄道局、中国遠洋運
輸集団総公司、中国長江航運総公司、華潤万家有限公司であった。

　このほか、今年度上位500社のうち100社は経常利益が縮小した。最も収益が悪
化したのは海航集団公司で、前期より609.41%の赤字となった。

　中国企業連合会関係者の説明によると、中国上位企業の選出は企業の市場規模、
すなわち企業の営業収入総額を唯一の評価指標としているため、上位ランキング
に選出された企業が必ずしも高収益企業になるとは限らないという。
〔経済参考報9月7日〕

●IT大富豪ランキング　5人でIT総財産の50%
　2日午前、北京で行われた「2004年度インターネットキャピタル年次総会」で
は、中国大富豪ベスト100ランキングを作成した胡潤氏が講演を行った。
　講演で胡氏は、IT大富豪ランキング作成を振り返り、地域別に分類するとIT大
富豪は浙江省出身者が最も多く、干支別に分けると卯年生まれの人が最も多い、
そして、ベンチャー投資がIT産業を大きく促進したと分析した。

　産業から資金が離れなければ、資金も資本市場を離れない。1999年胡潤氏が初
めて大富豪ランキングを作成した際、IT産業からは張朝陽氏が最下位に唯一ラン
クインしているだけだった。
　その後、胡潤氏は断続的に任正非氏、宋朝弟氏、田溯寧氏及び呉鷹氏、王文京
氏を見つけた。
　2001年、胡潤氏の大富豪ランキングにランクインされたIT産業の大富豪は5人
しかなく、2002年にも5人であったが、「2003年になると一気にとまらない状態
になった」という。
　わずか32歳のIT新貴族である丁磊氏は中国一の大富豪、そして、ベスト10に入
った陳天橋氏も30歳前後の若者で、彼が所有する盛大網絡がベンチャー投資を得、
事業の最盛期を迎えている。

　胡潤氏は、仮にIT産業大富豪ベスト50をつくった場合、50%の財産がランクイ
ンした5人に集中されると述べた。
　また、IT業界の中でベンチャー投資を頼らない経営者がいるのかという問いに
ついては、TOM.COMのある女性を挙げ、彼女はIT大富豪ランキングの上位層に入
れると表明した。〔華西都市報9月3日〕

●中国私営企業納税ランキング　フォーブス富豪は1人
　フォーブス中国富豪ランキングにランクインするのであれば、高額納税者であ
るのが道理である。
　しかし、中国国家税務総局の公表した2003年度の私営企業の納税ランキングで
は、2003年フォーブス中国富豪ランキングの上位10社中、陳天橋の盛大網絡以外
の9社は納税ランキングの10位に入ってないことがわかった。

　2003年度の納税ランキングでは、山西海〓国際鉄鋼有限会社(*1)が2.0304億元
の納税額で1位を占めた。2位、3位はそれぞれ長沙遠大空調有限会社と浙江吉利
汽車有限会社。
　フォーブスの中国富豪ランキングの6位の陳天橋が経営する盛大網絡は納税ラ
ンキングの7位にあるので、同時に2組のランキングの上位10位に入った会社にな
った。

　この中国私営企業納税ランキングは、国家税務局が2003年度に監視・管理した
増値税納税額500万元以上あるいは営業税納税額100万元以上の重点税源企業の月
報の統計資料を用いたものである。
　その一方、フォーブス中国富豪ランキングは富豪の経営する会社の年度純資産
によるものである。　2組のランキングは評判する基準が違う。

　しかし、富豪ランキングの上位10名の中、納税大企業が1社にすぎないことは
意外と言わざるを得ない。
　業界の人の話によると、富豪ランキングに入る富豪は貯金・不動産などの個人
的な資産で上位に占めているのであって、その富豪が経営している会社が業績が
よいとは限らない。しかし、その一方、節税対策ないしは脱税のような現象が見
られないわけではないという。
　いずれにしても、この2つのランキングの巨大の相違は人の熟考を引くことに
なろう。

〈フォーブス中国富豪ランキング上位10位〉
順位　名前　会社
1) 丁磊　網易
2) 栄智健　中信泰富
3) 許栄茂　世茂集団
4) 魯冠球　万向集団
5) 劉永好　新希望集団
6) 陳天橋　盛大網絡
7) 劉永行　東方希望
8) 葉立培　仲盛集団
9) 郭広昌　復星高科技集団
10) 陳麗華　富華国際集団

〈中国私営企業納税ランキング〉
企業名　納税（万元）
1) 山西海〓国際鋼鉄有限公司　20304　(*1)
2) 長沙遠大空調有限公司　11417
3) 浙江吉利汽車有限公司　10940
4) 深セン市比亜迪〓電池有限公司　10741　(*2)
5) 山西金業煤焦化集団古交有限公司　10439
6) 山東石横特鋼有限公司　9440
7) 上海盛大網絡発展有限公司　9321
8) 四川湿―乎珍人差歸翰Ⅳ存・福｡8368
9) 南京中脉科技発展有限公司　7838
10) 貴陽南明老干媽風味食品有限公司　7194

注1）〓は、「金」を3つ書く
注2）〓は、かねへんに「里」

●中国私営企業納税ランキングは企業の資本力を示す
　国家税務総局計画統計司と中国税務雑誌社が合同で2003年度の中国私営企業納
税ランキングを発表した。
　納税ランキングによると、ランキング登載の100社は、2003年度に合計2421.47
億元もの税金を納税している。これは2002年度と比較すると、30.47%の大幅な上
昇である。

　この納税ランキングは168業種中上位10社をそれぞれ列挙しており、各社の実
際の経営状況をも反映している。
　国家税務局計画統計司の呉新連司長の説明によると、この納税ランキングは、
国家税務局が2003年度に監視・管理した増値税納税額500万元以上あるいは営業
税納税額100万元以上の重点税源企業の月報の統計資料を用い、ランキングに入
った企業の納税額は各地域の税務部門でさらに確認整理をされた後に出されたも
のである。

〈ファストフード業ではケンタッキーフライドチキンが圧倒的に優勢〉
　ケンタッキーフライドチキンとその関連企業はファストフード業において最大
の納税企業となった。
　全国各地にまたがるケンタッキーは納税ランキング10強の中で7つの席を占め
ているばかりでなく、上位6位までを独占している。ケンタッキー杭州は納税額
が億を突破し首位に立ち、ケンタッキー北京は5589万元の納税額で第2位にラン
クインした。
　不可解なことは、ケンタッキーの最大ライバル企業であるマクドナルドの成績
がランキングの中でかんばしくないということである。マクドナルド北京は2726
万元の納税額で第6位に位置している。ランキングの上からだけ見れば、マクド
ナルドはケンタッキーのライバル企業とみなすことはできない。

〈北京のホテル業は納税ランキング6強〉
　ホテル業の納税ランキングでは、北京麗都飯店は首位に立ち、このほか、昆侖
飯店、長城飯店、王府飯店、国際クラブ、首都旅行株式有限会社らがランキング
上位となっている。
　奇妙なことに、上海のホテル業は一律納税ランキング外となっている。

〈北京の百貨店は強敵が少ない〉
　百貨店は、賽特、燕沙2社がまずまずの成績でランクインした。上海の百貨店
は上位3社を含む4席を獲得した。その中で第1位に輝いたのが上海豫園旅遊商城
股ブン有限公司で、納税額は1.5億元である。

〈スーパーマーケットでは北京企業は少し見劣りする〉
　京客隆、超市発、華連総合超市が小売業の10強に名を連ねた。
　ランキングから見ると、華南地域におけるチェーンスーパーの実力は強い。そ
の中で、蘇果超市有限公司は納税額が8585万元に達した。

〈2003年度中国168業界納税ランキング（抄）〉
順位　地域　企業名　納税額(万元）

▼ファストフードサービス
1) 浙江　杭州肯軸靈Ⅳ存・福｡12849
2) 北京　北京肯軸靈Ⅳ存・福｡5589
3) 遼寧　百勝餐飲(瀋陽)有限公司　4975
4) 江蘇　南就肯軸靈Ⅳ存・福｡3592
5) 天津　天津肯軸靈Ⅳ存・福｡3523
6) 北京　北京麦当労食品有限公司　2726
7) 広東　広東三元麦当労食品有限公司　2497
8) 江蘇　無錫肯軸靈Ⅳ存・福｡2178
9) 湖北　百勝餐飲(武漢)有限公司　1945
10) 北京　北京比薩餅有限公司　1750

▼ホテル業
1) 北京　麗都飯店有限公司　3435
2) 大連　大連国際商貿大厦有限公司瑞士酒店　3209
3) 北京　北京昆侖飯店有限公司　2543
4) 北京　北京長城飯店有限公司　213　
5) 北京　王府飯店有限公司　1678
6) 北京　北京国際倶楽部有限公司　1574
7) 広東　中国大酒店　1528
8) 北京　北京首都旅游股ブン有限公司　1511
9) 湖南　湖南華天酒店股ブン有限公司　1477
10) 広東　広州花園酒店　1433

▼百貨店
1) 上海　上海豫園旅游商城股ブン有限公司　14883
2) 上海　上海新世界股ブン有限公司　9304
3) 上海　上海太平洋百貨有限公司　8938
4) 大連　大商集団股ブン有限公司　8543
5) 北京　賽特集団有限公司　8472
6) 上海　上海市第一百貨股ブン有限公司　8161
7) 浙江　杭州大夏有限公司　7545
8) 浙江　百大集団股ブン有限公司　7501
9) 北京　北京燕莎中心有限公司　7229
10) 遼寧　中興―瀋陽商業大夏(集団)股ブン有限公司　7002

▼スーパー
1) 江蘇　蘇果超市有限公司　8585
2) 北京　北京京客隆超市連鎖集団有限公司　5517
3) 寧波　寧波三江購物倶楽部有限公司(大〓) 5155
4) 北京　北京超市発連鎖股ブン有限公司　3888
5) 浙江　杭州華商集団有限公司　3569
6) 湖北　武漢漢福超市有限公司　3249
7) 山東　済南人民大潤発商業有限公司　3033
8) 北京　北京華聯綜合超市股ブン有限公司　2472
9) 深セン　深セン歳宝百貨有限公司　2451
10) 上海　上海七宝楽購購物中心有限公司　2196

注）〓は、きへんに「身」＋「寸」
〔北京現代商報9月13日〕

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……【国内政策】…………………………………………………………………………
●公務員の灰色収入に決別　間接補助から直接補助へ
　公務員はかつて人々にとって羨望の職業であった。それは、安定収入以外にも、
例えば公用車の私用や公費医療を家族全員に使用できるなどの多くの「灰色収入」
があったからだ。
　しかし、2つの改革、公用車の競売、公務員の医療保険への年内組み込みが次
々と出され、それに加えて、早くから行われていた住宅制度改革が進行し、公務
員は灰色収入と徹底的に決別している。

　実際には、改革により公務員収入を間接補助から直接補助にし、公務員の収入
はいまだかつてなく透明化が図られている。
　しかし、公務員の収入は決して下がっていない。これは、公務員を高給にして、
公務員を安定化させ、行政効率を高め、職務犯罪を根絶させるためである。

　9月、熱波の広州では、気温より高く市街区の各大病院がヒートアップしている。
　「年内に公務員の医療改革が始まり、公費医療がなくなるので、現在はいろい
ろな診察をしてもらって、薬をたくさんもらっている」広州のとある病院に来て
いた交通部門公務員の李さんとその同僚の言だ。少し頭がくらくらするだけでも、
全身の何か所もの検査を申し出、たくさんの薬を処方してもらっていた。
　「公務員の医療改革進行の情報が出て以降、各大病院には多くの公費医療患者
が大挙して訪れており、多くの病院ではそれで満員になっている」広州市労働社
会保障局の事務室の従業員はこのように述べた。

　確かに、公用車改革や医療改革が近づくに従い、ずっとのんびりとしていた公
務員も安穏としてはいられなくなってきたようである。
　天河区政府のある責任者は、公用車改革について「公務員は既に灰色収入と徹
底的に決別し始めている」と述べている。

<灰色収入とは>
　以前から、公務員には多少なりとも役職本位の思想があり、そして、現行体制
も公務員を封建時代の官吏のようにさせている。外に出れば公用車があり、家に
帰れば官舎があり、病気になれば公費医療があり、事務室から文房具を調達できる。
　これらのことから、数年前には、公務員の給料は高くないが、福利厚生が充実
しており、秘密の収入でいい生活ができると言われていた。

▼灰色収入その1　1台の公用車で1か月に5000元の交通費
　陳さんは広州のある国有企業のマネージャーの運転手だが、実際には外出して
会議に行くなどの公務のときだけしか仕事はなく、その他のときはマネージャー
が自分で車を運転している。
　陳さんは、月末に車の中にある各種の領収書を持って、公務名義で財務部に行
って精算申請し、そのお金をマネージャーに渡している。「毎月の平均は約3000
元で、その中でガソリン代は7、800元、その他は駐車料、橋の通行料、高速料金
といったものだ」
　マネージャーの家の駐車料は600元だが、規定では清算できないので、陳さん
はあちこちの橋の通行料などの領収書を集めてこの金額分も請求している。「実
は、幹部用の公用車以外であれば、たとえ毎日車を使用していたとしても、すべ
てを合計して1000元ぐらいで十分だ」

　それ以外にも、一部の幹部は「公用車の私用」で、他の費用も交通費に上乗せ
して申請している。
　呉さんはある機関の会計として勤務しているが、自分で車を運転する幹部たち
の毎月の精算額の落差は激しいという。ある幹部は1カ月に約5000元の交通費を
申請しており、そのうちの約3000元は各種高速道路の料金の領収書によるものだ。
　「ほとんど毎日、京珠高速、広清高速、開陽高速の高速料金の請求があり距離
もかなり長い。もし、これが本当なら、彼は毎日広東全部を1、2周走り回ってい
ることになるが……実際には、毎日事務所で彼に会っている」

▼灰色収入その2　家のだれかが病気になっても清算は1人で
　孔さんは白雲区のある機関の公務員だが、姉妹の容貌が似ているため、お姉さ
んが病気にかかったときには、妹である孔さんの公費医療カードを持って病院に
行き、薬をもらい、体の調子が少し悪いだけで入院やCTなどを要求している。1年
間で1000元以上の公費を精算している。

▼灰色収入その3　住宅の分配
　2000年までは住宅が分配されており、高級公務員の多くはたった2、3万だけで
九十数平方メートルの家に住むことができた。
　現在、番禺地区や花都地区で同じ面積の住宅を買うと、その費用は30万元以上
になる。

〈改革は受け入れられるのか〉
　住宅の分配を取りやめ、公用車改革、公務員の医療保険加入、8月1日には、天
河区が政府調達ネットワーク管理の試行開始というように、公務員が私利をむさ
ぼることをさらに根絶しようとしている。
　一連の改革は続々と始まったが、公務員はこのことに対してどのように考えて
いるのだろうか？

〈家の購入はとても厳しい〉
　税務部門の路さんによると、路さんは大学を卒業したばかりで、経済能力はと
ても低く、毎月の住宅費に約200元しか充てられない。住宅公共積立金を足して
も家を買うのはとても困難である。
　「私と彼は白雲区の頭金4万5000の分譲住宅を気に入ったのだけれども、有担
保ローンは大変なので、20年の公共積立金の借り入れを決めた。このような負担
があるので、私は一生収入の安定が保証された公務員を続けるしかないのかもし
れない」と語っている。

〈公用車改革後の問題〉
　天河区は広州の中でも真っ先に公用車改革を行ったが、幾つかの地域コミュニ
ティーでは突発的事件の処理が難しくなっている。
　「総合的管理活動のような、ほとんどすべての町に行かなければならないよう
な場合、個人の車は使えないし、以前は公用車ですぐに行けたが、今は車をレン
タルしなければならない。そして、車をレンタルする場合、交渉し、車を持って
きてもらうので、早くの対応がとても難しい。車のレンタル価格が高いことも大
きな問題で、大規模な活動で1台のバスをレンタルして往復するだけで5、600元
になってしまう」
　そのほか、長興街などの比較的に辺ぴで遠い地域コミュニティーは、車がない
と業務に不便である。急用で市街区へ行くのにタクシーで50―60元かかり、区政
府の指定する標準手当では全く足らない状況になっている。

〈医療改革は若い人は得〉
　「ほとんどの公務員は医療改革が損だと言っているが、私はそうは思わない」
年内に医療保険システムに組み込まれることについての、若い公務員の羅さんの
考え方である。
　彼女によると、今の公費医療は好きなだけ使うことができ、診察や薬の処方に
節度がないが、医療保険に組み入れられれば、公務員が診察を受ければ、多少自
分の財布が痛み、ある程度の制約を受けることになる。
　しかし、現在の方案が通れば、公務員個人の口座に毎月200―320元が振り込ま
れることになる。年を取って病気になったとしても、個人の口座とさらに全体計
画基金によって、最もよい薬と医療を受けられることが保障されている。このよ
うに計算すれば、公費医療はさほど悪くない。
　もちろん、高年齢の公務員、特に特殊な病気の人にとっては、個人の口座に振
り込まれて蓄積する金額はそれほど多くない。このことが病院を超満員にさせて
いるのだ。

　しかし、公務員の医療改革の後でも、入院費用の負担平均は在職中で約11.5%、
定年退職後は約7%にとどまる。
　血液透析、がんの外来診察での化学療法、放射線治療、腎臓移植後の拒絶反応
治療と糖尿病の外来治療などの外来診察の特定診療科目については、在職中の個
人負担は6%、定年退職後の個人負担は2.8%である。
　こういった点では、以前の公費医療の個人負担に比べて明らかに軽減される。

〈改革　間接補助から直接補助へ〉
　中山大学政治公共事務管理学院教授の蔡立輝博士は、これらの改革は避けて通
ることはできないが、実際には直接補助から間接補助にすることで、公務員の収
入がさらに透明で合理的になると指摘する。

　注意深く見ると、実はこれらの改革政策は公務員の安定のためであり、政府は
巨額の資金を使うことになる。

　住宅においては住宅手当がある。
　医療改革案においては、公務員の外来診察は20%の自己負担で、他の市民より
はるかに優遇されている。その上、改革後の広州公務員医療保険金(基本医療保
険、重大疾病医療手当、公務員医療補助費を含む)の費用総額は、公務員の給料(
定年退職者の定年退職金を含む)総額の15%である。
そのうち、個人の負担は2%で毎年4560万元であるが、財政からは13%が支払われ、
毎年3.92億元となり、政府が主な部分を負担している。
　公用車改革案においては、毎月の標準手当は正処クラスは2800元、副処クラス
は2000元、正科クラスは650元、副科クラスは550元、科員は450元、工勤人員は
350元であり、金額は小額ではない。

　さらに重要なことは、改革と同時にここ2年間の公務員の収入が徐々にふえて
いることである。中央クラスでは、このほか通信手当などもある。
　広州人事局は先月末、さらに、公務員の勉強や研修に政府が30%―50%の授業料
の補助をするという新しい政策を出している。

〈直接補助に移行後の公務員収入は幾らか？〉
　蔡立輝博士は、現在、広州公務員の給料レベルは西側先進国と比較し、社会の
地位から見ると依然として低いと指摘している。
　広東省統計局が今年7月に発表したデータでは、広州市公務員の月平均給料は
2163元である。もちろん、公務員の収入は地域や部署によっての開きは極めて大
きいが、経済の発達している広州でとても低い数字である。
　「市民からは公務員の給料が高いと言われているが、実際は低レベル公務員の
生活は苦しい。MPA修得を例に挙げると、中山大学のMPAは料金がとても安く、毎
年約1万2000元にすぎないのだが、支払いに苦労している人も多い」

　しかし、もし改革がすべて終われば、直接補助を受ける公務員の給与の様子は
大きく変わることになる。
　つまり、広州天河区の処クラスの幹部で計算すると、5年間働いた正処長は給
料と手当で月給は約4000元、通勤手当を加えると6800元、さらに現在審議中の住
宅手当(正処は月607元)で7400元となり、最後に医療保険が毎月200元(医療改革
案の最低額)が加わり、毎月7600元の収入になる。1年を13カ月で計算すると、年
収は98800元となる。
　これから考えると、科長の年収は大体5.6万元で、最低ランクの事務員でも年
収は3.5万元にまでなり、給与が安いとは言えない。科長以上のランクでマンシ
ョンや車が提供されなくても、基本的には大きな問題ではなくなる。

〈公務員はどうして高待遇？〉
　公務員の待遇がどうしてこんなにいいのか？公務員が決めたのからだろうか？
　蔡立輝博士は、政府の公務員改革は、実はある部分をなくし、ある部分をふや
しただけだが、さらに合理的で透明になったと考えている。
　公務員は資格があれば待遇を受けられるのだが、資格のハードルを越えること
はとても難しい。広州は選考制度構築を進めており、締めつけが厳しくなっている。
　同時に、広州経済の継続的な発展に伴い、公務員へのストレス、リスク、業務
量はすべて激増していることや、公務員の専門技術の向上について、例えば外国
語レベルでは、広州へのアジア大会招致成功後、一部部門は香港のように2カ国
語をマスターすることを求められていることから、手当と優遇を受けるのは合理
的なことである。
　そのほかに、公務員の待遇はよいと考えている人は少なくないが、公務員を高
給にして、公務員を安定化させ、行政効率を高め、職務犯罪を根絶させる作用も
ある。
〔新快報9月7日〕

……【「中国電子情報産業」第42号　目次】…………………………………………
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■特集1　スクープ　制定中の新しい半導体産業政策の要旨

■特集2　中国携帯電話メーカー大量在庫の窮地
　中国携帯電話メーカーは既にせっぱ詰まっている。何年も国産品を気前よくの
み込んできた流通ルートが今や消化不良に陥っているからだ。全国には3000万台
から4000万台の在庫があると言われている。中身を一度吐き出さなければ、もう
飲み込めない。
　国慶節に向け、多くの販売業者は「大幅値引きで在庫処分」の兆しと感じてい
る。中国携帯電話各メーカーが値下げ作戦を展開し「ダンピング機」が今秋の商
戦の主役となれば、これまでの利益を吐き出してしまうことになる。
　中国携帯電話メーカーが資金繰りに苦しんでいる現状の処方せんは何か？今年
の最後の商戦を目前に控え、中国携帯電話メーカーの危機の深層を探る。

■Key Person Interview　徐立華　波導CEO
　徐立華CEOは、競争する上で最も重要なことは、いかに技術的に他社に終始先
行するか、そして、いかに販売やアフターサービスで上回るかという、いわば他
社との比較優位にあるのだという。
　現在多くの携帯電話メーカーの利益が下がり続けているという難局に立ち向か
うべく、波導が選択した比較優位とは何か？。そして、波導がシーメンスとの提
携を選択した経緯を徐立華CEOに聞いた。

■News this bimonthly
▽中国のブロードバンド利用は1500万
▽エアコン業界の利益率2%に低下
▽中国集積回路産業、上半期に36%の高速発展
▽広電総局、無料でセットトップボックス設置実施
▽フィリップス、LCD、半導体などの中国市場で3強

■Tables & Graphs
▽2004上半期ブランド別携帯電話出荷台数
▽2004上半期ブランド別方式別携帯電話機種出荷台数
▽2001―2004年7月期ディスプレー輸出台数推移
▽2002―2004年7月期ディスプレー輸入台数推移
▽2002―2004年7月期レーザープリンター輸出台数推移
▽2002―2004年7月期レーザープリンター輸入台数推移

■市場
▽2004年第2四半期PC周辺機器市場分析報告
▽2004中国ITユーザー満足度調査報告

■追跡レポート　中国独自次世代DVD標準
　本来であれば公表されているはずの高精細DVDプレーヤーの国家規格だが、EVD、
HDV、HVD、それぞれの陣営のいざこざがこじれ、公表が引き伸ばされている。
　規格が遅々として打ち出されないのは主にHDV、HVD陣営が意図的に測定テスト
をおくらせているからだという。HDV、HVD陣営が異を唱えるEVD陣営の動きと、
EVD規格確立のネックとなっている問題点を整理する。

■日本企業
▽市場戦略の変更　三洋が中国市場での販売を統一化
▽キヤノン　デジタルカメラの上半期販売台数が昨年の年間販売台数を上回る

■政策と法規
▽中華人民共和国電子署名法（上）
▽電子署名法制定　ネット上での「身分証」

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(中国人民銀行9月21日発表)
外貨名　　１００日本円　　１００米ドル　　１００香港ドル　　１００ユーロ
　　　　　７．５２２６　　８２７．６７　　１０６．０８　　　１００６．２８
関連ページ：http://www.bank-of-china.com/info/qpindex.shtml
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《編集者コラム――棒球迷提言》
　プロ野球スト明けの月曜日はさすがに西武ドームまで野球を見に行ってきてし
まいました。先週は先週で張誌家vs具台晟を見に行ったぐらいなので、スト明け
だから行ったというわけではなかったのですが、4万2000人という発表があった
ぐらいの大入りの球場を見て、この日は日本のプロ野球のとって本当に特別な日
だなと思いました。
　日本の野球、今本当に岐路に立っていると思います。これからのこの国の進む
野球の方向性として、私が思うことは、アジアの野球をもっと日本に紹介したら
どうかなということです。というのは、アジアでの野球選手の往来というのがこ
れからもますます日本のプロ野球にとって不可欠なものになると思うからです。
　例えば、西武のプレーヤーだけを見ても、クリーンナップのカブレラにしても
フェルナンデスにしても台湾、韓国でやってきたプレーヤーですし、渡辺久信、
石井丈裕のように台湾のチームに選手やコーチとして行っていたことがあるコー
チもいます。また、郭泰源のようにかつての西武の助っ人が台湾で監督になって
活躍していたり、今西武には台湾から張誌家や許銘傑が来てプレーをしているわ
けです。
　マスコミでは、アメリカのメジャーリーグやその傘下で活躍する偉大な日本人
選手にスポットが当てられがちです。アジアの野球の話題は、有名な野球雑誌で
すら記事見開き１枚でおしまいにしているのですから寂しい限りの現状です。中
国が4チームをつくりゲームを始めたばかりですし、これからも発展していくア
ジアの野球文化にさらにスポットを当たる機会がふえればいいなと思います。
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●バックナンバーの入手
　http://www.jckc.com/nweek/view.php
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編集長：李年古／副編集長：前野貴子　特別協力：劉莉生
翻　訳：陳振　劉志軍　杉下薫　荘小波
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