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電子マガジン《中国最新情報》　　No.412　2007年9月11日
発行：《中国最新情報》編集部　http://www.bizchina.jp/
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★今週の読者数合計：6,845名（2007年9月10日現在）
●URL変更でますます充実！　「ビジネス企業研修＠中国」
　　　　　　　http://www.bizchina.jp/
●李年古ブログ「日中異文化見聞録」で見る中国人の視点
　　　　　　　http://blog.jckc.com/

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集：戸籍改革の勝敗の考察】
●都市・農村世帯の差別撤廃相次ぐ　戸籍改革の勝敗の考察
●甘粛省粛北県　都市と農村の戸籍差別を完全撤廃　全国先例

┏【金融】
●中国5大銀行　小企業融資総額1.5兆元
●上場企業中間業績報告　利潤8割増

┏【国内経済】
●北京首都国際空港　小売、飲食を年度末には北京市内と同価格に
●中国の版権輸出毎年2000種類に満たず

┏【環境】
●中国気象災害の直接損失はGDPの1―3%
●ビール瓶　 スーパーでは回収されず、年600万瓶の廃棄
●中国108都市がノーカーデーに参加　排気ガス3000トン削減へ

┏【連載：日本人には言えない―中国人の価値観】
●〔第9回〕中国人の仕事・就職観 3　「体面」を求める仕事観

┏【経済データ】
●外国為替(9月10日)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……【特集：戸籍改革の勝敗の考察】…………………………………………………
●都市・農村世帯の差別撤廃相次ぐ　戸籍改革の勝敗の考察
　南北の著名な2都市が9月1日、偶然にも同時に戸籍改革に着手した。
　北は山東省青島市。居住世帯が青島市行政区域内である住民について農業戸籍・
非農業戸籍の区別をすべて撤廃し、域内800万人の住民を統一的に住民台帳に登録
することとした。専門業種の就業者とその直系親族に限られていた条件も大幅に
緩和された。
　一方、南は広東省深セン市の塩田区。長い間検討されてきた住民制度が正式に
試行され、証明書を持っていれば、仕事、生活、子女の教育などの点で便利なサ
ービスを享受することができる。

　今回の青島市での改革は、専門業種の就業者とその直系親族という2点において
の改革は徹底されている。だが、新しい住民の転入や住宅購入に伴う転入の問題
では相変わらずハードルが高い。例えば、住宅を購入する場合、一軒当たり100平
米以上で、かつ新築でなければならない。
　また、戸籍改革において最後の特権とされる大学受験資格の審査では、北京で
の「居住証制度」などと同様に、「平等な大学受験権利」というこの種の天井は
そのままだ。
　近年、既に半数近い省・市・自治区で農業戸籍・非農業戸籍という区別が徐々
に撤廃されてきた。都市部と地方の戸籍登録制度を統一し、住民戸籍と総称する
ようになった。だが、基本的には見かけ倒しで、都市部・地方住民の社会福祉保
障の平等は実現されるどころか、実現に向けた動きさえまだない。

　僭越ながら、戸籍改革の勝敗の考察は、以下の3つの基準によって検証されるべ
きではないだろうか。
1) 都市部・農村住民の権利の平等が実現されているか。
　農業・非農業戸籍の区別の撤廃は始まりにすぎず、ごく簡単な記載上の問題だ。
公民権の真の平等を実現するには、社会保障制度及び土地・住宅など不動産制度
などの分野の徹底的な変革にまで及ぶ。このような変革はやすやすとできるもの
ではないが、慎重に過ぎても前に進めなくなる。

2) 人口の居住地管理の原則が充実・徹底されているか。
　戸籍改革の最終的な目標は、人が日常居住している場所で戸籍を登録すること
にある。これは、域内の交通、治安、環境、医療、教育などの分野で科学的管理
の基本情報となる基盤となる。また、公民のさまざまな自由・権利を実現するた
めの基礎ともなる。
　このため、長期的に見ると、戸籍管理は人口情報を把握するための一つの基本
的なツールにすぎない。最終的に志向すべきは、今日の認可制ではなく、将来の
登録制度である。
　人口への影響は、その土地の戸籍に登記される唯一の根拠は本人の定住年限で
あるべきであるかどうか、及びこの地で定住している個人の以降があるのかどう
かであって、今日の戸籍改革のようにさまざまな外在条件が付加されるべきでは
ない。

3) 公民の教育優先権が実現されているか。
　いわゆる「教育優先権」とは、公民が教育を受ける権利は優先的に保障され保
護されなければならないことをいう。個人や家庭の将来に直接関係しており、都
市や国の将来にも直接関係する。
　「教育優先権」が実現されているかを検証するには、それを象徴するものが実
現されているかどうかによる。つまり、子供がその場所で平等にいかなる差別も
受けず義務教育を受けることができるか、また、その地域で学習し大学受験に参
加できるかということだ。
　この権利の実現は急務と言える。まだ数百万、数千万の取り残された子供たち
や放浪する子供たちが義務教育を受ける権利を剥奪されている。国や民族の将来
は極めて不利益な境遇に置かれている。

　地方の戸籍改革には、多くの懸念を抱えていることが多い。このため、戸籍改
革を思い切って進められずにいる。また、さまざまな社会保障制度は戸籍問題と
直結しており、地域間の巨大格差を生み出しているのではないだろうか。
　現実的なレベルで戸籍改革を順調に推進できるかどうか、重要かつ現実的な要
とすべきなのは以下の3点だ。
1) 各種福祉制度と戸籍を切り離すこと。
2) 緊密、かつ直接的に社会保障の個人口座とリンクさせること。
3) 別の地域での引き出し、移転サービスを速やかに推進すること。
　こうした方法で、抜本的な戸籍制度改革を推進することができるのではないだ
ろうか。
〔人民網9月3日〕

●甘粛省粛北県　都市と農村の戸籍差別を完全撤廃　全国先例
　8月28日粛北県公安局によると、8月22日、粛北蒙古族自治県人民政府常務会議
は「粛北蒙古族自治県公安局　戸籍改革のさらに一層の深化に関する実施細則」
を審査批准した。
　当該公安局は直ちに戸籍改革制度を実施し、粛北県の都市と農村の二元戸籍制
度は今年末に終止し、58年もの間続いた農村と非農村戸籍の区別も存在しなくなる。
　当該県4000人余りの農民は、9000人余りの都市住民と「身分」が同等になり、
すべて「粛北住民戸籍」となる。
　粛北県の、戸籍による都市と農村の差別を撤廃する改革は、全省ひいては全国
県区でも先例に属するものである。

　粛北県公安局政工弁公室責任者によると、「粛北蒙古族自治県公安局　戸籍改
革のさらに一層の深化に関する実施細則」は、粛北蒙古族自治県人民政府常務会
議の審査批准を経て、直ちに正式な効力が発生、当該公安局も即刻この戸籍改革
制度の実施を開始、今年末改革達成に取り組み、改革後には県の1.3万人はすべて
粛北住民戸籍となる。

　今回の戸籍改革は、粛北県が各種戸籍の典型的な差別を抜本的に撤廃するもの
である。
　粛北県に既存する常住農村戸籍、地方都市町戸籍、食糧自弁戸籍（自理口糧戸
籍）、農場商品化食糧配給戸籍（農場商品糧戸籍）、非農村戸籍などは、すべて
「粛北住民戸籍」となる。
　粛北県に投資している事務所や工場、商売や工業・建設業に従事する者、大
学・専門学校以上の学歴保有者、中高級エンジニアに対しては、合法な固定住所
と安定した収入を備えるという条件のもと、皆「粛北住民戸籍」の手続を行うこ
とができる。
　農村戸籍の者は、身分が変わった後、既住の土地、牧草地帯での経営権を請け
負うのは変わらないという条件のもと、自身の希望により、牧畜業に適していれ
ば放牧、農業に適していれば耕作、工業に適していれば工務、商業に適していれ
ば商売に従事する。
　入学、軍への入隊、就職、社会最低生活保障、医療保険等の各分野において、
その土地既存の都市町戸籍の住民と同等の権利を享受し、同等の義務を実行し、
差別政策はもう行われない。

　粛北県公安局関係担当者は、農村戸籍を撤廃することにより、「戸籍蔑視」の
現状を変えられるだろうと述べる。
　「住民戸籍」を持つ者は社会保障、基礎教育、就職、医療、住居、出産計画の
面で、同等の待遇を受けるだろう。都市と農村の「同じ命、異なる価値」という
歴史と、農村の子供が都市に進学するという難題も解決するだろう。同時に、こ
の制度により、他市の人口を呼び込み、当地に投資し、発展することができる。

　8月28日午後、粛北県人民大会に関連状況を紹介してわかったことだが、当該
「細則」は、まだ粛北県人民大会で審議されていない。

<関連　新「全省都市農村戸籍改革」意見が完成、省政府審査決定へ>
　8月28日、関係部門からの情報によると、甘粛省公安庁は現在、新「全省都市農
村戸籍改革」意見を起案し終わり、省政府に報告し審査決定を求める。
　「意見」の中心内容は、現行の農村、非農村の二元戸籍を一元戸籍に改めると
いうもの。これにより、甘粛省全省都市農村戸籍の一元化及び70万人が既に恩恵
を受けている甘粛省既存の戸籍改革政策のペースは加速するものと見られる。

　現行の農村、非農村二元戸籍は中国で長年実行されてきたものである。しかし、
都市化が加速し、農村の余剰労働力が大量に都市に流入し生計を営むに至り、現
行の農村、非農村二元戸籍管理の弊害が次第に明らかになってきた。
　甘粛省公安庁の関係者によると、明らかに多くの人が既に長年都市で働き、生
活しており、早くから都市に溶け込んでいるが、所有するのが農村戸籍なので、
「都市の人」と同じ医療、保険、社会保障などの多くの社会福利を享受すること
は難しいという。
　一元戸籍管理の実施は、これらの「都市の農村人」が「都市の人」と同じ待遇
を享受できるようにし、このことによって彼らの社会における生活状態もさらに
明らかになるものと見られる。

　一元戸籍管理の利点は火を見るよりも明らかであるが、長期の二元戸籍管理の
もと、農村と都市町の医療保険、社会保険、社会援護、教育、労働等などは、皆
分けて管理されており、したがって、一元化戸籍政策を実施するには、上述した
多くの社会的関係を調整しなければならない。さもなければ、農民が都市住民と
同等の社会保障、義務教育、インフラ建設、都市管理、就職政策などの権利を行
使できず、都市化がもたらす実際の利益を享受することはできない。

　甘粛省は、2003年11月には戸籍改革に着手し始めており、当時、「合法的な固
定住所、安定した職業と収入があること」を前提として、7項目の恵民措置を打ち
出している。3年余来、甘粛省の戸籍改革の恩恵を受けている者は70万人に上る。
　2006年5月、国務院は14部委を組織し、戸籍管理総合調査研究チームをつくり、
蘭州、臨夏等までわざわざ出向いて戸籍改革調査研究を行い、甘粛の戸籍改革作
業に高い評価を与え、北京に帰京後、甘粛省経験を国務院に報告し、経験を推し
広めている。
〔中国日報網站―環球在線8月29日〕
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……【金融】………………………………………………………………………………
●中国5大銀行　小企業融資総額1.5兆元
　マーケットのオープンな競争に直面し、銀行業金融機関も自発的に業務構造を
調整し、積極的に小企業への融資を行うようになり、段階的に進展してきている。

　中国銀行業監督管理委員会（銀監会）事務室の廖岷副主任は8月31日、広州で開
催された第4期中国国際中小企業博覧会金融機関参加出展業務マスコミ発表会の席
上、2006年12月末現在、全国の銀行業金融機関の小企業融資残高は5.35兆元で、
年初比5396億元増、増加幅は15.8%であり、全国の同時期の融資14.7%増の水準を
上回り、小企業の融資満足度もさらに向上したと述べた。
　工商銀行、中国農業銀行、中国銀行、建設銀行、交通銀行の5大大型銀行はそれ
ぞれ小企業融資を重点業務に据えており、さまざまな措置を講じて小企業の金融
サービス水準向上を図っている。
　2007年6月末現在、工商銀行、農業銀行、中国銀行、建設銀行、交通銀行の5大
大型銀行は小企業53.59万戸に与信し、融資総額は1.5兆元で、年初比1200億元増、
増加幅は8.3%であった。

　廖岷副主任は、積極的に小企業融資を行うようになったと同時に、銀行業金融
機関の融資リスクもやや有効にコントロールされるようになり、融資構造と収益
構造がさらに最適化したと話す。
　2006年末現在、全国の銀行業金融機関の小企業融資の不良債権率は19.3%で、年
初比で5.1ポイント下落した。今年上半期、小企業の融資の不良債権率は引き続き
下がっている。

　小企業は次第に中国経済成長の重要な動力源の一つとなってきている。大まか
な統計では、目下、中国の小企業の生産額は既に国内総生産額の3分の1以上を占
めている。1990年代以降、75%の都市における雇用機会及び90%の新規雇用機会を
小企業が担っており、70%以上の農村移転労働力が小企業で働いている。
〔中国証券報9月1日〕

●上場企業中間業績報告　利潤8割増
　上場企業の中間業績報告が8月31日に締め切られ、S*ST蘭宝を除く1503社の上場
企業は期限どおりに2007年中間業績報告を明らかにした。
　天相投資顧問公司のデータによると、これら企業が創造した純利潤は3262億元
に達し、そのうち1364社の純利潤は合わせて1896億元で、前年同期比79.12%増と
なった。
　1503社の上場企業すべての投資純収益は1157億元で、利潤総額の24.15%を占め、
金融業を除いても、投資純収益は合わせて393億元で、利潤総額の14.02%に達して
いる。

〈企業の7割が業績増大〉
　上場企業の利潤は2006年から力強い成長にあり、2007年中間業績報告における
増加速度はA株の歴史上まれに見る大幅増となった。
　利益増となった企業数から見てみると、A株企業中間業績報告で利潤が増加した
企業は1106社、全体数の73.59%を占め、利潤が出た企業は全体の86.16%に達した。
　仮に、一株当たりの指標で見てみると、2006年中間業績報告以降の上場企業を
含まない場合、2007年中間業績報告の一株当たり平均収益は0.2230元、2006年中
間業績報告の一株当たり平均収益は0.1361元であり、2007年の中間業績報告は前
年比63.85%の増となった。期間全体の総資本の変化があり、それはこのデータと
純利潤の前年比の増加幅が一致しない原因となっている。
　ファンド及び証券会社は、これらの業績の収益増加は、マクロ経済の急速な成
長と関係すると見ている。しかし、子細に見ていくと、各国の業界の業績成長要
因は一致するものではない。家電、化学繊維、民航が上半期の業績が最も目覚ま
しい業界であり、この3業界はそれぞれ業績を回復させた。民航は上半期にはなお
燃料価格と人民元の上昇の恩恵を受けていたものだったが、家電業界は白物家電
市場の拡大の恩恵を受けたもので、あるファンドのマネージャーは、農村市場が
拡大するにつれて、白物家電等耐久消費財の業績は良好にあるだろうと考えている。
　証券業界はA株取引の上昇の直接的な恩恵を受けているが、A株上昇の影響は大
量のA株投資を行っている保険会社の業績にも間接的に及んでいる。非鉄金属企業
も国際的な金属の先物価格の高騰の影響を受けている。

〈投資の占める割合が高い〉
　往年と比較して、今年上半期の上場企業の業績の増加の一つの顕著な特徴とい
えば、株式投資収益が大幅に増加していることである。
　1503社で株式投資収益は1157億元に達し、純利潤の24.15%を占めている。仮に
金融機関を除くと、この割合は14.02%である。非金融機関についていうと、株式
収益の多くは、以前の法人株の投資等からきたものである。
　上場企業全体から見ると、2006年中間業績報告の投資収益は143.17億元で、
2007年中間業績報告では430.64億元まで上昇し、前年比200.8%増となった。
　一部のアナリストは、この構造は市場が下落する局面にはリスクになると指摘
している。市場が下落すれば、一部の収益は急激に圧縮され、株価が下がり、株
式利回りも減少するかもしれないという。
　長城証券研究所の向威達所長は、2007年のマーケットは大幅に上昇し、一部の
収益の占める割合は往年に比べて高くなっているが、仮に個々の企業の株式投資
収益が利潤よりも高過ぎる場合は、リスクをはらんでいる可能性があるとしてい
る。しかし、目下の全体の割合から見ると、14%という割合はまだ大きな問題に至
るほどでもないという。
〔新京報9月1日〕

……【国内経済】…………………………………………………………………………
●北京首都国際空港　小売、飲食を年度末には北京市内と同価格に
　「95%の正常な旅客の税関通関時間は3分を超えないようにする、さらなる審査
は除く。フライトが正常な状況では、95%の国内出発旅客の搭乗手続の待ち時間は
14分を超えないようにする……」。
　来年のオリンピックの各種サービスを保障するため、北京首都国際空港の旅客
満足度をオリンピック開会前に大幅に上昇させる。29日、北京首都国際空港股ブ
ン有限公司及び関連部署は対外的に承諾し、従業員資格参入許可制度をつくり、
2007年末前に空港内の小売商品及び飲食品を市内の同レベルの店と同質、同価格
にする。

　北京首都国際空港旅促会の構成員である23社はこの日、「共同行動綱領」に署
名した。
　「共同行動綱領」は、税関の通関時間、旅客搭乗手続時間、出入国検査時間、
安全検査の待ち時間等を含むポイントとなる12フローの通関時間に明確な承諾を
するものである。
▽95%の旅客安全検査の待ち時間は10分を超えないようにする。
▽北京市内の旅客のおくれた荷物を24時間以内に無料で自宅まで届ける。
▽95%の旅客の税関通関時間は3分を超えないようにする。
▽フライトがおくれる際には、少なくとも30分ごとに旅客にフライト情報を知ら
　せる。
▽航空会社の原因によって2時間を超えるフライトのおくれが発生したときは、食
　事の時間には旅客に無料で食事を提供する。
▽航空会社の原因によって4時間を超える国内フライトのおくれが発生したときは、
　旅客に無料でホテルでの休憩を手配する。
▽小売商品は7日以内であれば、無条件で交換する（要販売証明、商品の状態がい
　い場合）。
▽24時間サービス案内電話を提供し、電話のベルは3コール以内につながることを
　確保する。
▽2007年末までに、北京首都国際空港では徐々に空港内の小売商品及び飲食品を
　市内の同レベルの店と同質、同価格にする。

　空港の関連担当者によると、現在、空港で販売されているのは21項目8600種類
以上の商品で、そのうち価格調整は10項目1700種類以上に及び、価格調整後の商
品価格は現在よりも30%前後低くなるという。
　空港では、乗客の流れ、商品販売量、店舗のテナント料金に基づいて総合評価
基準を制定し、たばこ及び酒、化粧品、服飾等商品は高級販売店舗の価格を参考
にする。一部の特産品、例えば北京ダック、果物の砂糖漬け等はデパートのよう
な中級販売店舗の価格基準を参考にする。飲料、食品等の商品は頤和園、故宮等
観光地の価格を参考にする。
〔北京青年報8月30日〕

●中国の版権輸出毎年2000種類に満たず
　2日、記者が得た情報によると、ここ数年中国の版権貿易は大きな進歩を遂げて
いるといえども、一貫して中国の版権貿易は大きな輸入超過状態にあるというこ
とだ。
　昨年、北京地域の版権輸入は7600種類で、輸出は1048種類で、前年同期比24%増
で、輸出の増加速度は輸入の2倍であった。
　全国的にいえば、毎年輸入されている図書版権は1万種類を超えているが、輸出
版権は2000種類に満たない。

　この図書資源問題は同様に中国の作者及び出版社を悩ませている。データを見
ると、出版業が比較的成熟している今日といえども、毎年作者が創作する作品は
100万部を超えても、出版される作品になるのはほんの10万部にすぎない。

　このような現象について、北京新聞出版局、版権局の王野霏副局長は、第一回
「中国国内外出版社100社　優秀な中国語作者を探せ」大型ネット作品コンテスト
募集開始式の席上、「超級女声」のように多くの優秀な作者を発掘し、真に「中
国図書の世界進出」を実現しようと述べた。
　今回の作品コンテストの名前は「書贏天下」。ネットによって国内外の中国語
創作者の作品を募集し、参加協力をしている出版社がネットによって原稿を選定
し、紙媒体で出版する。〔北京商報9月3日〕

……【環境】………………………………………………………………………………
●中国気象災害の直接損失はGDPの1―3%
　中国工程院の李沢椿会員は1日午前に開催された「2007瀋陽災害予防及び減災対
策ハイレベルフォーラム」の席上、気象災害は自然災害の中で最も深刻な災害で
あり、中国では毎年各種気象災害がもたらす農業被害面積は5000万ヘクタールで、
直接的な経済損失はGDP全体の1―3%を占め、GDP増加分の10%以上を占めていると
述べた。

　李沢椿会員は、気象災害とは、暴風雨による洪水、台風、干ばつ、濃霧、砂嵐
等7項目二十数種類で、かつ発生頻度が高く、発生地域が広く、持続時間が長く、
また、春の砂嵐、夏の台風や暴風雨、秋の干ばつ、冬の雪害等比較的よく見られ
るようなもののことであるという。

　ここ20年の資料統計を分析すると、中国では、毎年平均12回の比較的広範囲の
強い雨を伴う天気により、直接的な経済損失は816.19億元に達し、それは気象災
害の年間経済総損失額の62.78%を占めている。
　台風災害では、中国に毎年平均7つの台風が上陸している。中国の毎年平均干ば
つ被害を受ける農作物面積は2557.3万ヘクタールで、気象災害による被災総面積
の51.15%を占めている。濃霧の影響と危険も大きく、民航、自動車幹線道路等の
交通への影響は大きく、外出が大いに不便になるほか、空気中に細かい水滴が多
くなることで大気汚染がひどくなり、呼吸に問題が起きたり、日照時間が減少す
ることで情緒が不安定になる等の問題が発生している。〔新華網9月1日〕

●ビール瓶　 スーパーでは回収されず、年600万瓶の廃棄
　ビール瓶等多くのビン類は回収される体制が整っておらず、往々にして使い捨
ての状態となっている。
　生産及び生活の過程において、廃棄物の回収や再利用は、エネルギーや資源の
節約ということのほかに、企業には大きな経済的利益があるし、良好な環境にも
資し、社会に利益をもたらす。
　資源のリサイクル、省エネ、排出量削減は各地、各企業、各個人にかかわる。
皆がエネルギー排出削減を重視するようになれば、社会の持続的発展を推し進め
ることが可能となろう。

〈3箱のビール瓶返却できず〉
　奉賢区の読者・銭鋒さんは、夏の夕食時、冷えたビールで喉を潤すことを日課
としている。最近、近所の大きな店で低カロリービールを3箱購入した。飲み終わ
った後、空き瓶を返却にこの店に行くと、意外にも店員は、当店は瓶返却サービ
スを行っていないと言うではないか。銭さんは納得できなかった。
　以前の習慣では、家の近くの雑貨店で購入したビールは全部返却していた。ど
うして、こんな大きなスーパーで返すことができないのか。3箱の空き瓶を見て、
彼はいたずらに浪費されることがとても残念だと思うのであった。

　多くの市民は皆覚えている。家の前の店で買ったビール瓶は、ビンを交換する
か、2ないし5角の保証金を払うかして、飲み終わった後に瓶を返却するのである。
今に至るも、多くの小さな商店や飲食店ではこのような伝統的な方法でビールが
販売されており、依然として空き瓶が回収されている。
　しかし、一部のスーパー、大手販売店、コンビニでは新しい販売方式がとられ
ている。ビールの消費量が確実に伸びている中、空き瓶の回収はかえってほとん
ど行われなくなってきている。

〈場所が狭く空き瓶回収できない〉
　どうしてスーパー、大手販売店、コンビニではビール生産業者の空き瓶回収に
協力できないのであろうか。
　記者が取材したスーパー・大手販売店・コンビニ従業員は同様の悩みを挙げて
いる。場所が限られており、容易に壊れやすいビール瓶を置いておくスペースが
つくれない、また、瓶回収のための専任要員を置くことができないというもので
あった。
　さらにもう一つの理由として、パッケージの問題があるという。以前は、ビー
ル瓶はプラスチックのケースに入れられていたことが多く、運搬時に簡単に壊れ
ることはなかった。しかし現在、ビールメーカーは紙のパッケージを一般的に用
いている。従前に比べ、軽くて衛生的である。ただし、紙箱は壊れやすく、ビー
ル瓶を再びここに入れることは安全とは言えない。
　実際には、ビール瓶に限らず、一部の黄酒や白酒の瓶も同様に回収されていな
い。

〈1年で数百万瓶が廃棄〉
　昨年の上海市でのビール消費量は76万トンに及んだ。そのうち、瓶での消費は
90%以上と言われる。通常の損耗を除くと、一部の酒瓶の回収はできていない。ビ
ール業界の人による計算では、スーパーが空き瓶を回収しないだけでも、上海全
市の酒瓶損失数は600万瓶、その価値は300万元となる。

　ビールは傷みやすい飲料である。そして、新鮮度や口当たりは極めて重要であ
る。ドイツ等ビールの消費大国にあっても、瓶に入ったビールは依然として完全
に主流の地位を占めている。
　ガラス瓶を用いるのは、高い鮮度や泡立ちを保ち、低温冷蔵を可能とするため
である。また、ガラス瓶の透明度が高いために、ビールの液体がはっきりと見え
る。飲み終わった後、回収して再利用が可能であり、環境に対する汚染もない。
　スーパーや大手販売店で酒瓶を回収しないことに対して、一部のビールメーカ
ーでは焦りの色が見える。
〔解放日報9月3日〕

●中国108都市がノーカーデーに参加　排気ガス3000トン削減へ
　今月22日、中国で初めてのノーカーデーが実施される。当日は、北京市の天橋
―珠市口間、王府井―八面槽間はノーカーエリアとされ、7時―19時まで、公共交
通の通行だけが許可され、この空間は非自動車、歩行者に開放される。

　記者が8月31日に得た情報によると、9月22日、北京のノーカーエリアには通行
どめの標識が置かれる。その前までに、崇文区と東城区では、周辺部門及び住民
にあらかじめ広報を行う。したがって、この2車線の区間の付近の住民はあらかじ
めしっかり準備を行い、当日は公共交通あるいは徒歩による外出を選択する。
　ノーカーデーの当日は、公務を行うパトカー、消防車、救急車等の特殊車両は
規制を受けない。なお、ノーカーエリアの特殊な通行証を申請する必要がある部
門及び個人は、ノーカーデー事務室に相談できる。

　それから、公共交通ウイークの期間において、北京市では、密雲、懐柔、順義、
平谷で近郊快速公共交通路線4路線を新規開通する。公共交通路線15路線を新規開
通、調整し、団地住民の外出に利便を図る。地下鉄5号線開通試運転式典を開催する。
　また、公共交通ウイーク及びノーカーデー期間において、関連部門は、交通事
故率、道路交通量についてのモニタリングを行い、分析報告を作成する。環境保
護部門では、大気中の二酸化炭素等の指標についてモニタリング及び分析報告を
作成する。

〈関連ニュース　108都市がノーカーデーに参加〉
　「都市というのは人の都市であるべきであって、車の都市ではない」建設部の
計画によると、9月16日―22日まで、全国で初めての「中国都市公共交通ウイーク
及びノーカーデー」を迎える。
　現在、既に北京、天津、上海等108都市が参加に承諾している。活動期間中、参
加都市は、各種の方法によって、市民に公共交通、自転車、徒歩等の環境に優し
い交通方法で外出するよう呼びかける。
　22日の「ノーカーデー」は公共交通ウイークのクライマックスで、当日の7時―
19時まで、各都市では1本あるいは数本の影響力のある道路区域をノーカーエリア
と策定し、歩行者、自転車あるいは公共車両に開放する。市全体をノーカーエリ
アとすることもできる。

〈ノーカーデーで排気ガス3000トン削減見込み〉
　建設部が提供する資料によると、現在、中国の都市人口は5.77億人に達し、自
動車保有台数は5300万台、マイカー保有台数は毎年20%前後の速度で増加し、交通
によるエネルギーの消耗は全社会のエネルギー消耗の20%を占めている。
　そしてまた、都市の一人当たり道路面積はわずか10.6平方メートルにすぎず、
海外の一人当たり15―20平方メートルの水準を大きく下回っている。公共交通に
よる外出の割合はわずか20%にすぎず、交通渋滞も深刻な状況にある。
　建設部の仇保興副部長によると、試算では、「ノーカーデー」の1日で、燃料消
費3300万リットルを節約し、有害排出ガス3000トンを削減し、かつ数百人の交通
事故がなくなるという。また、将来的には、市民が公共交通による外出比率が
50%に達するようにしたいとしている。

〈北京公共交通ウイーク活動計画〉
▽16日「テーマ宣伝日」
　北京市の指導者が公共交通に乗車し、公共交通、地下鉄の駅及び車両において
宣伝を掲示し、二環路、三環路、両広路、平安大街の停留所、交差点を選定し、
宣伝駅を設ける。
▽17日「文明乗車日」
　マナーを守った乗車、列に並んで乗降車することを呼びかける。文明乗車監督
員が重点公共交通駅及び地下鉄駅で乗車秩序を維持し、列に並んで乗降車する。
▽18日「快速公共交通日」
　密雲、懐柔、順義、平谷で近郊快速公共交通路線4路線を新規開通する。
▽19日「緑色公共交通日」
　欧州の排ガス基準ユーロ3、ユーロ4に合致した新規増加及び更新された公共交
通車両を投入、使用する。
▽20日「新線開通日」
　地下鉄5号線開通試運転式典を開催する。公共交通路線15路線を新規開通、調整
し、団地住民の外出に利便を図る。
▽21日「文明サービス日」
　ボランティアは公共交通、地下鉄駅でボランティアを行い、乗客への情報提供、
行き先案内サービスを行う。
▽22日「ノーカーデー」
　天橋―珠市口間、王府井―八面槽間で、7時―19時までをノーカーエリアとし、
公共交通のみ通行を許可する。
〔北京晨報9月1日〕

……【連載：日本人には言えない―中国人の価値観】………………………………
　現在、日系企業の日中異文化理解の企業研修の第一線で活躍している、当メー
ルマガジンの編集長・李年古による「中国人の価値観」をテーマにした連載をお
おむね月2回の頻度で掲載します。
　大好評をいただいた著書『中国人との交渉術』からはや5年、この連載のベー
スにもなっています著書『日本人には言えない―中国人の価値観』もあわせてご
らんください。

●〔第9回〕中国人の仕事・就職観 3　「体面」を求める仕事観
　中国人の仕事にたいする考え方で「志」を達成するため管理職になる以外といえ
ば、仕事が「体面」であることだ。「体面」とは、その仕事の社会的な地位が高
く、勤める本人が羨望の的になる職業のことだ。
　「体面」についての考え方は時代とともに変わってきたが、じつはトウ小平が
改革・開放路線を取り入れた七〇年代を境として、大きな変化があらわれている。
以前は、「体面」の仕事といえば、官僚になることに限られていた。
　数千年の封建社会が続いた中国では、政権がぐるぐる変わってきたにも関わら
ず、出世の判断基準はほとんど変わっていない。つまり、官本位の考え方である。
官僚こそ、権力と社会的な地位が手に入る、もっとも体面ある職業なのだ。

　しかしここ二〇数年の間、市場開放と改革開放の進展にともなって、中国人の
就職にたいする考え方にいろいろな変化が生じ始めた。とくに若者の価値観には、
多様化、多元化の様相があらわれ、官僚の人気度が急速にさがり始めた。
　あの調査でも、一六歳から三〇歳までのもっとも若いグループは、第１位に
「コンピューターエンジニア」をえらんだ。彼らには、政治権力の職業、たとえ
ば市長、政府部長、政府機関幹部などはそんなによくはみえないらしい。

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(中国人民銀行9月10日17:34)
外貨名　　１００日本円　　１００米ドル　　１００香港ドル　　１００ユーロ
　　　　　６．６７３６　　７５２．５２　　　　９６．７２　　１０３６．８６
関連ページ：http://www.boc.cn/
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《編集者コラム――掃除》
　私は人がいると大掃除ができないというくせがあって、これまで数年間、見え
ている部分しか掃除はしていなかったのですが、久しぶりに家族が出かけてだれ
もいなくなったので、この土日で数年ぶりに収納しているものを出して大掃除を
しました。
　大掃除といっても、本や雑誌を捨てるということがほとんどです。
　中国の本も数年前の本なのにもう相当昔のもののようですね。例えば、WTOに加
盟して中国はどうなる？みたいな本とか、第十次五カ年計画の本とかが出てきて
相当懐かしいです。大辞林より重い中国統計年鑑とかも、今となれば使わないの
でごみ、上海の地下鉄が2路線しかないガイドブックとか、北京の四環路が工事中
の地図とか、今考えればある意味で貴重ですが、捨てることにしました。
　中国のガイドブックなどをずっと持っていたのは中国に行くチャンスがあると
思っていたからなのですが、なかなかありません。北京は2002年、上海は2000年
以降行ったことがありません。今夏は不思議に突出して方々からの日中友好親善
云々、青年派遣云々で中国へ行く御案内が多かったのでそれに応募すれば北京、
上海は行けたのでしょうけれども、、とうとう時間が合わず応募せずに終わって
しまいました。来年は多分オリンピックなのでそういうチャンスもなさそうですね。
　チャンスはそのうち来るので、せめて中国人にあいさつぐらいはできるように
と、発掘された中国語会話の本などを読んで勉強しようかなと思ったのですが、
例えば、いろいろ商品を選んで「一共一塊三毛銭。」と書いてあると、日本人観
光客がそんな価格に遭遇することはあるのかと思うのです。これらの本に書かれ
ている表現ももはや相当古いものになっているような気がします。（ま）
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（200号以降　2003/2/18―）
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編集長：李年古／副編集長：前野貴子　特別協力：劉莉生
翻　訳：戴小芳　奥谷道弘　リン　神谷輝雄　呂君　澤田裕子
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